スパイダーマン2

2004年7月4日
最近経営が不調のソニーが「今年はスパイダーマン2に賭けてます」と株主総会で豪語する程、期待の作品。ま、ソニーの事は映画ファンにはどうでもいいのでしょうけど、これまで予告編を見ている限りでは「また、影のあるというか、悲しい運命を背負ってしまったアメコミヒローのお話なんだろうな〜悲しいのイヤだな〜」なんて思いながらもでもやっぱり楽しみにしてました。先行ロードショーで早速観ちゃった。

まず感想をひとことでいうとすると、「いい!今回のスパイダーマンは本当にいい!見終わった後が大満足だよ!!!」っていう感じ。ネタばれしないように気をつけますが、作品前半は悲運のアメコミヒーロー色が濃いので、ピーターが本当にかわいそうになっちゃう。肉体的にも精神的にもとても追いつめられている感じ。そしてMJもピーターの手からすり抜けてしまうことに。そんなことが続いて一度はスパイダーマンとして生きることをやめてしまう。そしたら急に音楽も明るく軽い感じになって、ただの大学生としてのピーターの生活は本当に充実していて楽しそうなのだ。

だけど、それじゃあスパイダーマンの映画困っちゃうので、やっぱりピーターはスパイダーマンとして生きていく道を選ぶのです。(映画の流れ的にもそうせざるを得まい)
ドクター・オクトパスと戦うアクションシーンの中で、もっとも印象的だったのは地下鉄のシーン。暴走する地下鉄で車両の上、横、中を舞台にスパイダーマンの特徴をいかしつつ戦うシーンは大迫力。
そして、そんな風にボロボロになりつつもみんなを守ろうとするスパイダーマンをみて、乗客みんなが彼を守ろうとしたり、男の子二人が「誰にも言わないからね」って言ったりするシーンはこの映画の中で一番感動のシーンでした。

う〜ん、これ以上はネタばれさせずに書くのが難しい。なので、この辺で辞めておこうと思うんだけど、この作品はやっぱり劇場で見ることをおすすめします。特に音のいい劇場がオススメ!ドクター・オクトパスが遠くから迫ってくるシーンとかは、姿は見せずにまずは音だけなんだけど、その迫力は、うちのテレビでビデオやDVDでみても再現できないよ。あとはアクション。スパイダーマンが例のごとく糸でターザンみたいにビルのジャングルを飛び回るのは、大画面で見た方が絶対迫力あるしね。まだ次回作がありそうな感じを残しつつも、私はこのスパイダーマン2は前作よりもずっと気に入りました。

来週から全国で公開されますが、本当にオススメですよ〜!

名探偵登場

2004年7月3日
昔の作品だと思うんだけど、観てみました。なんでも30年くらい前の作品らしい。有名なミステリー小説の主人公たちをパロった登場人物がたくさんでてきてドタバタを繰り広げるというもの。ミステリー作品だと思ったら大間違いで、コメディー。というか、なんというか、私の感想としては、世の中に広く受け入れられているミステリー小説の「そんな都合のいいことがあるわけないじゃん!」とか「まさかそんな掟やぶりのトリックを使うとはね!がっかりだよ!」という、読者の「ふざけんな〜!!」って気持ちを映画化したような感じ。
たしかに、ミステリー小説読んでて、「おいおいそれはないでしょ」って思うことあるから、それを皮肉っぽく映画化したのがきっとうけたんじゃないかな。それ以外にも、こネタがきいてて面白いというのも人気の秘密かも。目の見えない執事とかね。
そんなこんなでこの作品、当時は大ヒットしたらしい。あまりに大ヒットだったために続編まであるくらいだよ。この続編もそのうち観てみようとは思うけどね。軽い感覚で観る分にはいいんじゃないかな。とくに、ミステリー小説をよく読んでて、期待して読み始めたのにがっかりした経験のある人にはおすすめなんじゃないでしょうか。

ほしのこえ

2004年7月2日
私たちにしては珍しいジャンルの作品。なぜなら日本のアニメ作品だから。私は全然その存在を知らなかったけど、なんでもたった一人でほとんど作り上げた作品らしい。声だけは、声優さん入れたみたいだけど。
作品そのものは短い作品なんだけど、DVDには予告編が何作も入っていて、その予告編の声は、作者本人が男の子の声で、女の子の声も素人さん。20分程度の作品だけど、2、3年かけて制作している。聞くところによれば、初期の頃は会社勤めの傍らコツコツと作り続けて、途中で会社を退職して制作に専念したのだとか。その甲斐あってか、とても一人で作り上げたとは思えないほど、それなりに質の高い作品になっていた気がする。

作品の雰囲気は、ちょっとエヴァンゲリオンのそれに似ている気がした。主人公の女の子がずっと制服を着ているのも、そういえばエヴァンゲリオンの碇シンジもずっと制服だったしね。綾波レイもそういえばそうかも?

この作品の質がよく話題になったからか、DVDの売れ行きがもしかしたら好調だからか、次の作品には萩原聖人とか、有名な俳優さんが声優をつとめることになるらしい。予告編にキャストがでてました。
自主制作から一気(ではないかもしれないけど)にメジャー。夢のあるお話じゃありませんか。個人でもこれくらいの作品が作れちゃうというのは、日本のアニメ制作者の層の厚さを証明するものなのかも。

とにかく、短い作品ではあるけど観る価値のある作品。DVDについてる猫ちゃんの作品も、猫の手抜きぶりがおもしろいよ。
変なタイトルだな〜って公開当時は思っていて、しかもそんなにメジャーじゃなかったから見に行かなかったけど、結構面白いって聞いてずっと気になってた。レンタルショップでもなかなか見つからなかったり、見つけた時には貸出中だったりして、ようやく今回借りられたのでした。
う〜ん、万人受けするものじゃないかもしれないけど(特に男性にはね)、でも私にとってはとてもよくて、結構感動しました。仲たがいした母と娘がようやくお互いを理解し合うっていうお話だけど、そこに、母が幼い頃に「ヤァヤァの誓い」を交わした親友3人が絡むのがおもしろい。
お母さんも、その親友達も、もうおばちゃんという年のころ。でもお母さんも含めて、このおばちゃんたちはとにかくはちゃめちゃなのだ。禁酒した人もいるけど、お酒も飲むし、煙草も吸うし。
娘・シッダのインタビュー記事で母・ヴィヴィが激怒して仲たがいした時、何とか仲直りさせようとこの親友達がシッダのおうちに乗りこむのだけど、なんと睡眠薬を飲ませて実家のある町に誘拐してっちゃうというハチャメチャぶり!でも、それもシッダの性格も知りぬいているからこその手段だったかも。シッダもヴィヴィに似て強情だし、口で言っても絶対わからないんだったら強硬手段に出るしかないってことを彼女達は百も承知だったんだよね。

映画の中では、ヴィヴィ達の子供時代、娘時代から若いお母さんの時代、そして現代とがバラバラに出てくる。それはヤァヤァシスターズ達が現代のシッダに語っていたり、シッダが昔のことを思い出したりするからなんだけど、各時代で演じている人が違うので、あまり混乱することはなかった。
ま、娘時代のどの女の子がどのおばちゃんになるのかっていうのは見てもわからないけどね。
でもキャスティングの時には、なるべく似ている顔を選ぶのに苦労したといってたかな。

あと、シッダの実家は南部なので、ヴィヴィたちが子供だった頃から現代までの南部の暮らしが描かれているのもおもしろい。みんなとても大きなおうちに住んでいて、お手伝いさんもいるくら豊かな家の出身みたいなんだけど、幼い頃のシッダのお父さんは綿農家で手が荒れるほど働いていたというから、南部ではそれほど超お金持ちではなくてもあれくらいのおうちには住めるものなのかなと思ってしまう。

この映画に出ている女優さん・俳優さん達は結構有名な人達ばかりみたい。
ヤァヤァシスターズの中には全然知らない女優さんもいたんだけど、ハリー・ポッターの先生役のおばちゃんとかも、「そういえばこの顔は!」って思ったりして。
途中で結構感動して涙がこぼれることもあるくらい、なかなかよい作品で、日本では、直訳とはいえこんなタイトルにしなければもしかしたらもうちょっとヒットしたかもなんて思ったりして。

8mile

2004年6月16日
エミネム主演の映画。この映画に使われていたエミネムの音楽が結構好きだったので、映画の方も気になっていてようやく見たのでした。作品としては、まあまあというか、どうってことないと思ってしまったんだけど、それでも「なんだか知らない世界を見た」という感じ。

まず、ラップでバトルをするなんて、知らなかった。しかも、与えられた時間内に、相手にけなされたその言葉をさらに引用して、おまけに韻まで踏んで、リズムに乗せるなんてこれは結構頭の回転がはやくないとできないことだ!言葉は汚いし、相手のこともさんざんこき下ろすんだけど、観客はその内容が過激でしかもリズムに乗って上手く言えたときほど盛り上がる。拳や蹴りは使わないけど、これは本当に言葉を使った「バトル」だなと思った。

舞台はデトロイトの貧しい地域(それが8mileなのね)なんだけど、本当に貧しい。トレーラーハウスに住んでて、車はポンコツで・・・こんな環境だったら、「絶対ここから抜け出してやる」ってハングリーにどんなチャンスにでも食いついて利用しようとするか、「俺は一生ここで暮らすんだ」ってあきらめてそうするか、二つに一つしかないという感じ。

主人公にはどうしようもない母がいて、幼くてかわいい妹がいて、それでも地味な仕事を一生懸命やりながらラップを続ける姿はある程度は感動的。こんな環境でも、一応地味ながらもちゃんと仕事しようとか、どんなときも妹をかばってかわいがろうとする、その姿はとてもけなげ。でも、作品としてのインパクトにはちょっと欠けるかな。
ま、この作品は、知らない世界を垣間見ることができ、ラップのすごさを勉強させてもらったということで。

TAXI 3

2004年6月8日
最近この「もっともっと」の更新が遅れ気味なので、今後はタイムリーに更新せねばと反省しているのでした。
さて、DVDでみたこの作品、劇場のスクリーンで観れば、やや迫力はあるかもしれないけど、DVDで十分でしょう。お気楽に楽しめる。
もうとにかく最初から最後までおバカなノリで、最初から誰が悪い奴かだいたいわかるし、「そんなわけないだろう!」と思うこともしばしば。だけど、最初から最後まで一貫してそのノリなので、それはそれで確立されている気がする。作ってる方も、「このばかばかしいセリフがいいんだよ」って思いながら、楽しみながら作っているに違いない。
そういう意味では、オープニングの、007をパロった全く意味なく出てくるスタローンもいいし、その後やはり007をパロったシーンも笑える。
この映画ってアクション映画なのかな?
カーアクションはまあそれなりとしても、アクション映画というにはやや迫力に欠けるか。もうこれはコメディ映画って事にしちゃえばいいんじゃないでしょうか。
ばかばかしいギャグは嫌いでアクション映画が好きな人がみると肩透かしであることまちがいないだろうけど、「ばかばかしくてもおもしろければいいや」っていう人にはおすすめの、ケラケラお笑いお気楽作品ということで。

トロイ

2004年6月7日
周りの人からはあまりいい評判を聞いていなかったので、「まあチケットもらってタダだったし」という感じで見に行った。そしたら、期待しないで見に行ったのが良かったのか、そんなにダメじゃなかったけどな。それなりの大作だった気がする。オーランド・ブルームがひどいなんて聞いていたけど、それも、まあ情けないシーンはあるものの、「そんなにひどくないじゃん」と思ったりして。

この映画、随所にプププと思ってしまうシーンがあった。なんだろう。「なんだか
のんびりしているよな〜」というシーン。例えば、両軍がわーっと戦っていたんだけど、あることをきっかけに、「今日はここまでにしよう」なんていって、それぞれ引き上げちゃったり。あとは、「喪に服するために12日間戦闘は休止」とかね。あるいは、たくさん人が死んじゃうのもなんだから、両軍で一番の強者同士を戦わせて戦闘おしまいとか。それは日本の昔の戦い方と同じかも。「やぁやぁ我こそは・・・」って一騎討ちというのが結構あったといわれているし。
まあ、こんなふうにのんびり戦っていた方がよかったのかも。現代の戦闘は核爆弾だのミサイルだので、遠くの敵をあっというまに大量に殺してしまう殺戮兵器を使っているから被害が大きすぎる。ブラッド・ピットが、この映画のインタビューで、「どんな理由であればいつの時代であれ、戦争というものは愚かなことだということを伝えたかった」というのがこの映画への出演を決めた理由の一つだと答えていた気がする。

映画自体は感動作ではないと思うけど、私がこの作品の中で思わず涙してしまったのは、トロイの王様がアキレスと話すシーン(この書き方ならそんなにネタバレしないかな)。このおじさんがほとんど一人で話しかけるというか説得するわけだけど、この王様の悲しみと自分の息子に対する深い愛情を、あたかも自分の感情かのように感じてしまうほど感情移入してしまう。このトロイの王様を演じているのは、「アラビアのロレンス」に出演していたピーター・オトゥールという人。残念ながら私は「アラビアのロレンス」は見たことがないのだけれど、今度是非見てみなくては。
他にも、ヘクトル王子役のエリック・バナは結構かっこよかったと思うし(「ハルク」の主役だったらしいのだけれど、全然印象なかったな)とか、ショーン・ビーンとかもかっこよくて、よかったな。ショーン・ビーンは「ロード・オブ・ザ・リング」のボロミア役の時にもたしか鎧を着用していた気がするけど、この人は鎧が似合うのかも。現代劇に出るとどんな感じなのかな。

あとは、トロイの人たちが、日本の藍染めみたいな衣装を身にまとっていたのが印象的だった。シュリーマンが発掘したトロイは、確か、今でいうトルコ領の中にあるはず。トルコ石といえば青だし、エーゲ海の景色には、白壁に青い屋根のおうちがたくさんみられるし、昔からこの地方の人たちは青色を好んでいたのかな。
藍染めっぽいマントは、意外にあの時代の鉄の鎧にもしっくりきてました。

そんなわけで、期待せずに見に行ったのが功を奏したのか、3時間という長さを感じさせず、結構楽しめた作品だった。

ミニミニ大作戦

2004年6月6日
確か去年みた、マーク・ウォルバーグやエドワード・ノートンが出ている作品は、今回みたこの作品のリメイクだったらしい。なるほどローバーミニで華麗に逃げるあたりは、この旧作を踏襲しているけど、例えば登場人物の人間関係にかんする描写とか、犯罪計画の中身とか、そういう部分はリバイバル作品とこの作品とでは全然違う内容になっていた。

この作品、DVDのメイキングの中で未公開シーンの紹介があったのだけど、ミニが建物の中に逃げ込んで、そこでワルツのBGMにあわせてあたかもダンスを踊るかのように弧を描いてターンしたり、3台のミニが交錯したりするシーンだった。そのシーンがとてもよいできで、確かに映画からは、全体の流れを考えてカットされてしまったということなのだけれど、これをCMとかに使えば話題になるんじゃないかというくらい、印象的なシーンだった。

この作品のエンディングは、「え?これで終わりなの!?」という終わり方。最近の映画ではこういう終わり方はしないんじゃないかな〜と思うんだけど、こんなふうに、「結末は皆さんのご想像にお任せします」的なエンディングの映画って、昔は結構あったのかしら?それともこの映画が特別なのかな。

ローバーミニで建物の中や地下鉄を逃げまくるっていうそのアイディアを映像化したことは、私の中ではかなり評価が高い。エンディングはともかく、警察やマフィアたちを出し抜いて、「華麗に」計画を実行していくその手口を、スカーッとした気分で楽しめるなかなか面白い作品であった。
映画を観る前には、父の最期を前にようやく父と息子の間で心が通い合うお話なのに、どうしてこんなタイトルなのかわからなかった。見始めてようやく、この作品の中でビッグ・フィッシュがキーワードのようによく出てくるようになってようやくわかった。

父が語るお話は、空想の世界と現実の世界との区別が本当につかない。ただ、映画の中でドクターが言うように、真実だけをつまらなく退屈に語るよりも、だいぶながい尾ひれが付いていても、夢のあるおもしろおかしいお話の方がずっといいのかも。「長い長い尾ひれがついているんだろうな」とか「どうせほら話だから話半分に聞かなくちゃ」なんて思ってしまうのは、もしかしたら心に余裕がないからかもしれない。「ホラ話かもしれないけど、本当にそうかも」と思って耳を傾けることの出来る心の余裕というか、ゆったりと構えていたいなと思ったりして。

おおむね穏やかな気持ちでみていたのだけれど、涙があふれて止まらなかったのは、息子が父の最期のお話を自分で作って聞かせるシーン。そこには、息子が「どうせまたいつもの親父のホラ話だ」って頭から信じなかった空想の中の父の友人達が次から次へと現れて、みんなで父のことをあたたかく見送る。息子が即興で作ったお話を聞いて、息子にもしっかりと父の心が伝わったのだとわかる。観客は、息子を通して、まるで父のことを自分も理解したような気持ちになれる気がする。

カレンダーガールが、現実世界に起こる「面白いお話」だとすると、ビッグ・フィッシュは、空想の世界がほとんどで、でもちょっとたけ現実世界にもつながっているという感じ。この、空想とも現実ともつかないお話の雰囲気が、父の若い時代を演じているイワン・マクレガーとぴったり合っている。
映画の内容を思い出しながらこれを書いているだけでも、思わずほろっとしてしまうくらい、感動作品でした。

カレンダーガール

2004年6月2日
レディー・キラーズの試写会に行ったときに予告編をみて、公開されたら絶対見に行こうと思っていたんだよね。別の作品のことを調べていたら’、この間の土曜日に公開されたことがわかって早速観ることに。

前々からこのサイトを見てくれている人たちはすでにわかっているとおり、私はイギリスの映画好きなんだよね。田舎のほうののんびりした街を舞台にした作品にはいいものがとてもたくさんある。最近はそういう作品も結構ヒットするようになってきて、上映劇場数が増えてきたのがうれしいかも。

今回の作品は実話をもとにしたものだけど、田舎町ネイプリーでとにかくのんびりとすごしていたおばさんたちが、病院に座り心地の良いソファを贈ろうとヌードカレンダーを作るっていうお話。それはもうはちゃめちゃな大騒ぎになるけど、カレンダーのモデルになるおばさんたちが、最初は恥ずかしがっていたくせにだんだん活き活きしてくる様がよく描かれていた。

そんなに大どんでん返しがあるようなストーリーではないけど、それでも最初からストーリーがわかってしまってはおもしろくないので、ストーリーに関するコメントは避けるとして、この映画では、緑豊かなイギリスの田舎の風景が良く出てくる。カレンダーガールズとよばれるおばさんたちが太極拳をやるのも緑いっぱいの丘の上だし、彼女たちのひとりの中学生か高校生くらいの息子がいろいろ思い悩むといつもやってくる場所も、大きな岩というか山のようなところ。
そして、このカレンダーを作るきっかけになったジョンも、死ぬ前にアニーと一緒に広大な景色を眺めていた。自分たちの国の原風景のようなものと、そこで暮らす人たちの人間模様のようなものを題材にしたストーリーは、ある意味寅さんとか共通するところがあるかも。この映画で描かれていた風景を見に、イギリスに行ってみたくなった。

今回は脚本もよかったんじゃないかな。
英語がそのまま理解できている訳じゃないけど、おばさんたちの間の会話がひねりがきいていて結構笑える。小さな田舎町の一般的な主婦までが、本当にこんなにユーモアあふれる会話をしているとしたら、さすがイギリスって感じ。この作品、みているときに、普段の作品よりも劇場が一体になって笑っている感じだったので、これから見に行く人もきっと楽しめることでしょう。風景がとても美しい映画だったので、やっぱり劇場で観ることをオススメします。

トリプルX

2004年5月16日
「ピッチ・ブラック」でリディックを演じていたヴィン・ディーゼルの作品。観てからずいぶんたってしまったんだけど、まだ「もっともっと」にアップしてなかったとは!あ、そういえば「ピッチ・ブラック」はもうすぐ続編が公開されるんだったな。あの作品は良くできていたもの(詳しくはこの日記の2004年4月13日をチェック)。続編も期待したいわ。絶対観に行こうっと!

で、ヴィン・ディーゼル。相変わらず目はとてもキレイ。「スリル中毒」(勝手に名付けてみました)で、みんなを驚かせるような、ちょっと世間を小馬鹿にしつつも軽犯罪を繰り返してたヴィン・ディーゼルが、逮捕され、テストされ、おとり捜査官になって・・・という作品。逮捕されてから、本当に「使える奴」かどうかいろんなテストをするんだけど、そのテストの時のセリフとかが結構面白かったりする。

殺人とか強盗とかをしていたわけじゃないけど、公権力に楯突くような感じだったわけだから、裏社会にも結構すっかりなじめたりするらしい。サミュエル・エル・ジャクソン扮する捜査官のボスの読みは結構あたってたかもね。成績優秀のいい子ちゃんとして正規ルートで捜査官になってたら、いくら任務で裏社会に潜り込んだとしても、なかなかなじめるもんじゃないしね。そりゃあ、ばれて次々殺されるはずだ。

バイクでのアクションシーンや銃撃戦も結構迫力あったし、アクション映画としてそれなりに楽しめます。スタローンやハリソン・フォードも年だし、スティーブン・セガールはいつまでたっても邦題に「沈黙」つけられちゃってるし、シュワちゃんは知事だし、最近「アクション俳優といえばこの人でしょう!」っていう大物俳優があまりいないように思うので、今のところ、若手で私が「アクション俳優」と認識しているのは彼くらいかな〜 「リディック」楽しみにしているぞ!

処刑人

2004年5月15日
近所のTSUTAYAに「元気爆発コーナー」みたいなのがあって、「ま、元気が出るって言うならきっとおもしろいんだろう」と思って借りてきたのがこの作品。とても不思議なテイストの作品だったけど、確かにおもしろかったし、まあ元気でたといえば出たかも。少なくともギャング・オブ・ニューヨークよりはずっと楽しめたわ。この「もっともっと」をもしもTSUTAYAの人が読むことがあれば、「ナイス・チョイス!」と言いたいわ。

ちょっとスラムっぽいところで暮らしている兄弟がいるんだけど、やたら信心深い。しかも、「こいつらいったい何者なんだ?」っていうくらい、やたらいいろんな国の言語がしゃべれたりする。そんな二人になにやら神のお告げがあって、彼らは手当たり次第にマフィアなんかをやっつけていく。そっか!この作品は、昔から「暴れん坊将軍」とか「水戸黄門」なんかを見ながら育った、勧善懲悪で、悪い奴がやっつけられるとすっきりするっていう私の感性に見事ヒットしちゃったのか。

やってることは凄惨な大量虐殺だったりするんだけど、行き当たりばったりで、特に強くもなさそうな二人がなにやら上手くマフィア達をやっつけていくのは結構面白い。そしてそれを捜査するFBIの捜査官は、スパイダーマンでゴブリン役だった人で、優秀だけどかなり自分に酔いしれているっぽい役を「あんたいつもそうなんじゃないの?」って思うくらい完璧に、滑稽に演じてた。

この作品のちょっと変わった手法としては、兄弟とその友達がどんなふうにマフィア達をやっつけたかっていうのを、時系列的に順番に並べるんじゃなくて、「彼らはどんな風にマフィア達をやっつけたでしょうか?」「正解はこちら!」みたいに再現映像っぽく描いているところかもしれない。この手法は最後にはもっと発展して、現実にはその現場にいなかったFBI捜査官達と、実際起こったこととを同じ画面に映し出したりもするからおもしろい。

この兄弟の一人は、今ダーバンのモデルさんをやっている人。(名前覚えらんないんだけど)DVDの特典映像でキャスト紹介があったんだけど、「そういえば東京駅のダーバンの看板にいるかも」なんて思ってしまった。

そんなわけで、そんなに話題になっていた作品だとは思わないけど、あまり悲しいこともないし、やっつけられるのがギャングって意味では結構すっきりするし(私の感覚ではね)、気軽に観られて楽しめる作品といえるかな。ただ、最後まで「こいつらいったい何者なんだ?」っていうのは謎だし、なんでこんなことするのかっていう動機づけのようなものはきちんと描かれていないので、「何でこの人達はこういうことするんだ!」っていうところにこだわってはいけません。

レディー・キラーズ

2004年5月14日
予告編の時から気にはなっていたけど、ラッキーなことに試写会に当たったので、一足先に楽しむことが出来た。

コーエン兄弟監督作品だけど、つい先日みたバーバーよりはわかりやすくおもしろい。コーエン兄弟の「オー!ブラザー」はカントリーミュージック。つい先日みたバーバーはベートーベン、そしてこの作品ではゴスペルミュージック。オー!ブラザーの時の音楽は「いい曲がおおいな〜」って思うくらいだったし、バーバーでは「きれいなメロディだな〜」と思っていただけだったんだけど、この作品を観てようやく、彼らは各作品ごとにいろんな音楽をちりばめていて、音楽にもこだわってるのね〜なんてことに気が付いた。映画作るときって、どこからつくるのかな?
もしかしたら、コーエン兄弟は、まず「今度の映画どんな音楽にする?ゴスペル系?」なんて相談して、ゴスペルだったら舞台は南部で、登場人物はよく教会に通ってそうな人で・・・なんてストーリーをふくらましていっていたりして。

ま、それはさておき、「レディー・キラーズ」なんてタイトルだから、あたかもホーム・アローンのカルキン君みたいに、殺しにきた奴らを、おばさんが知恵をひねりにひねってやっつけるのかと思っていたら、全然そうじゃなかった!ストーリーはまったく予想も付かない展開だった。ネタばれしないように、これ以上はかかないけど、おもしろい! 途中まではやたら気取ったトム・ハンクスがちょっと滑稽な感じで、なんだかのんびり話が展開していくんだけど、後半はもう次から次へと・・・あっという間にラストまで。
脚本も面白いと思うけど、映像的にもおかしいところはけっこうあった。一番最初に唐突に、トム・ハンクスの仲間達がみんなで一つの目的のために集まる前はどんな様子だったかってことを手短に描き出しているシーンがあるんだけど、頭悪いけど力は強そうなやつが、アメフトやっていて、ワン・プレーごとにぶっ倒されるシーンがある。このときのカメラはその本人がヘルメットからみているものを映し出していて、倒れるたびに彼の足がヘルメットからみえるような映し方とかがすごくユニークだと思った。

そんなわけで、この作品はオススメ。軽く観て、笑って、楽しめる作品。
劇場公開時は大変話題になった作品だったので、一度観てみなくてはと思っていたのだけど、う〜ん、観ないまま「まだ観ていない大作」にしておいた方がよかったかもな〜 単にディカプリオとキャメロン・ディアスが出ているだけだったかも。なんだか観ているうちに飽きてきちゃって、疲れてしまった。

移民がどんどんアメリカに流れ込んできている頃、19世紀半のニューヨークが舞台で、そこではもともとアメリカにいた人たち(っていっても、その人達もみんなより少しだけ自分たちの先祖が移民してきたにすぎないけどさ)と、アイルランドから流れ込んでくる移民達のグループの間の抗争がテーマ。とにかく混乱していた時代らしい。貧しさのため新大陸に行けば豊かな暮らしができるかもしれないと、一縷の望みをもってアメリカにやってきたアイルランド人達は、そこは夢の大陸なんかではなく、移民に対する差別や、食べるためにいきなり波止場で徴兵されて南北戦争に「祖国のため」に駆り出されたりする。なんてことがあったことは今まで知らなかったから、まあそういう意味ではアメリカの歴史の勉強をしたって事で・・・

途中で全然わけわかんなくなっちゃったのは、ディカプリオの父親を殺したブッチャーことビルが、なんだかとても良い人のように描かれていて、成長したディカプリオは父親の復讐を忘れたかのようにビルを慕っているように見えた。復讐のために本心を隠して取り巻きの一人になっている様には全然見えなくて、心から慕っているようだったにもかかわらず、ある日突然思い出したかのように復讐してみようとしたりする。演技が良くないのか、脚本がいけないのか・・・

大作だったとは思うけど、何がいけなかったんだろう?と首をかしげたくなるほど、あまりおもしろくなかった。無条件でディカプリオのファンだという人、キャメロン・ディアスが好きな人、大混乱を極めていたアメリカの歴史を垣間見たいという人にはおすすめしますが、私の感覚では全然おすすめ作品ではありません。

バーバー

2004年5月11日
コーエン兄弟監督作品で、ビリー・ボブ・ソーントンが主演の作品。劇場公開時から結構気になっていたんだけど、観に行けないままになってました。コーエン兄弟の作品としては、ファーゴがこんな感じかな。その辺にいくらでもいるような、平凡な登場人物が、ちょっとした拍子に罪を犯してしまうという感じがよく似ているかも。
ソーントンって不思議な役者さんだな。この人がアンジェリーナ・ジョリーの元夫なんだよね。前にこの人をみたのは、ブルース・ウィリスとケイト・ブランシェットと一緒に共演していた「バンディッツ」。その時は、かなり神経が細かくて、なんか潔癖性っぽくて、キレやすそうな役だったんだけど、今回は、寡黙で、世間を冷たい目で見ているような、そんな感じの役。

ストーリーを書いちゃうと、これからこの作品を観る人の楽しみが半減してしまうのでやめるけど、ストーリー展開は決してテンポ良く進むという感じではなく、一見本筋とはなんの関係もなさそうなことをわりとのんびりつないでいるんだけど、
最後の最後まで「結局この話はどういうエンディングなの?」っていうのがわからないようになってる。それがこの作品のいいところかな。

あと、この映画、ストーリーは結構ブラックだけど、使われている音楽は、ベートーベンだったりする。すごくきれいな音楽。その音楽と、モノクロの映像がぴったりとマッチしていて、その雰囲気が、主人公達が生きていた、おそらく1950年代から60年代頃と思われる時代の雰囲気とぴったり合っていたような気がする。

派手さはないんだけど、コーエン兄弟のいい味が出てるかも。別に劇場じゃなくても良かったとは思うけど、一度はみてみて欲しい作品かな。
公開前の先行ロードショーで観に行ったくせに、もっともっとに書く時期を逸してしまった感じ。う〜ん、まあ、可もなく不可もなく。アニメじゃないのに、この作品を観に行ったときはやたら劇場に親子連れや子供達のグループが多かったけど、そういう意味では、お子様にも安心してみて頂ける作品でございました。

エディ・マーフィーは久しぶりにスクリーンで観ましたが、もう彼にはコメディーなイメージがしっかりついちゃっているので、この作品でも当然そういう役回り。あ、でもこのお話のストーリーは、そんな悲しい恋の物語が隠されていたとはって感じで、私自身は全然予測してたものとは違ってた。映画の所々に、ディズニーランドのホーンテッド・マンションのアトラクションに絡む部分をしっかり盛り込んで「あ、これ、アトラクションで見た!」という楽しさもあるのかもね。

ま、ファミリー向けエンターテイメントにまとめたってことで、次々封切られる大作に押されてあっという間にロードショーもおわってしまいそうだけど、そうだな〜まあDVDでもいいんではないでしょうか?

たそがれ清兵衛

2004年5月8日
以前、「たまには日本の映画も観てみるか」と思ってみた梟の城が最悪で、やや日本映画アレルギーだったんだけど、たそがれ清兵衛のおかげで症状は回復。そういう意味では前回は選んだ作品が悪すぎたともいえるかもしれない。

全般的にトーンはかなり暗い。見所の殺陣のシーンだって、わざわざ閉め切った屋内を舞台に選んでいるのでとにかく暗い。この暗くて地味な舞台で、真田広之がたんたんと清兵衛を演じているのがいい。清兵衛は、仲間内からは「おもしろみのない男」としてバカにされているけれど、一人で木刀を振ったり、果たし合いをしたりするシーンにはちょっとコミカルな一面が垣間見えるようだった。
真田広之といえば、ラストサムライの中では、剛胆というか血気盛んというか、激しくていかにも「カッコいい」人物を演じていたけど、それとは対照的なカッコよくない地味な役でもできちゃうとはね。かなり見直しました。

子供達の面倒に母親の世話、畑仕事に内職までして、身なりもぼろぼろな感じの清兵衛。藩政の表舞台に立つこともなく、地味で、全然カッコいいところはない。だけど、家族思いで、やるときはやるというその姿は、それはそれでカッコいいと思うんだよね。「いかにも」というカッコよさじゃなくて、この清兵衛のカッコよさを映画にしちゃうところに、山田洋次のすごさがあるのかな?この人の作品はほとんどみたことはないけど、たそがれ清兵衛で描かれる地味なカッコよさって、ある意味で、世の中に生きている大多数の、家族を思って働き、でも会社ではぱっとしないようなお父さん達にも通じるものがあるかもしれない。

ただ、この作品、最後までちょっと暗かったのが、あんなに腕の立つ清兵衛も、時代の流れには逆らえず、戊辰戦争のときに鉄砲に撃たれて死んでしまうというところ。せっかく「さえない=カッコよくない」一般市民を励ましたかと思ったら、「でも、時代の流れには逆らえないよね〜」ってバッサリ切って捨てちゃう。これじゃあ、「やっぱダメだな」って思っちゃう気もするんだけど・・・

暗い暗い作品の中で、宮沢りえの出るシーンだけ、ぱあっと明るくなる。この女優さんもいろいろあったけど、自分の道を着々と歩いている気がするな〜。

日本の映画にもいい味出してるものがあるのね〜と見直した作品。この作品が評価されている世の中って、まだまだ捨てたもんじゃないかもしれないと思ったりして。
ロード・オブ・ザ・リングで有名になったヴィゴ・モーテンセンを主役に起用しただけの映画だと、あまり期待せずに観に行ったんだけど、意外におもしろかった。実話に基づくお話らしいのだけれど、どこまでが実話なんだろう?もしこの映画の大筋は実話に基づくものだとするならば、インディアンと白人の間に生まれ、インディアンの言葉を理解し、遠くサハラ砂漠にまで長距離レースのために兄弟=馬と一緒に旅するなんて、ヴィゴ・モーテンセン扮するフランク・ホプキンスという人の人生は、なんてドラマティックなんだろう。

馬というのはよく映画のテーマに取り上げられる。最近みたものでは「シー・ビスケット」がそうだったけど、どんな手を使っても名馬を手に入れようと人に思わせたり、「家宝」としてあつかったり、人は馬に魅せられるものらしい。
乗馬や競馬で馬と親しまない私には、残念ながらあまり理解できない感情なのだけれど、この映画の原題である「HIDALGO」とは、フランクと一緒にサハラ砂漠の長距離レースに出る馬の名前。映画の中でも、HIDALGOは人間語こそしゃべらないものの、まるで一登場「人物」のように描かれている。レース中にフランクを励ますことはもちろん、危ないシーンでは助けてくれるし、一緒に悪者をやっつけるのに大活躍したりもする。

ところどころにコミカルなシーン(私はアラブの王様が、ウェスタンのお話がやたら好きで、コルトをほしがったり、ワイアット・アープのお話を聞きたがったりするところが結構好きでした)も織り交ぜながら、フランクが数々の困難を乗り越えてHIDALGOとともにレースを制するお話はまあまあおもしろかったかな。
期待せずに観に行ったからハードルは低かったのかもしれないけど、なかなか楽しめたのでよしとしましょう。ヴィゴは昔から馬には乗っていたらしく、ほとんどの乗馬のシーンを自分で乗ったらしい。ロード・オブ・ザ・リングでも馬に乗るシーンが結構あったけど、それも自分で乗ってたのか。オーランド・ブルームみたいに「美形」ってわけじゃないけど、今後も渋い役で映画に出続けてほしいものだ。

キル・ビル vol.2

2004年5月6日
最近の映画のCMって、どうしてネタばれものが多いんだろう?
このキル・ビル vol.2も、CMの中でユマ・サーマンが女の子をだっこして歩いているシーンがあるので、この映画の最後はこうなるんだろうなっていうのは観る前からわかってしまう。一応vol.1で、エルとビルとの会話の中で、「彼女(ブライド)は娘が生きていることを知ってるのか?」って話すしーんがあるので、娘が生きていることはわかっていたとしても、CMでネタばれっていうのはどうでしょうかね〜

でも、私自身は1作目よりも2作目の方が好きだったかな〜。1作目のタランティーノ任侠ワールドは影を潜め、最後まで落ち着いてみられる作品だったようにも思う。1作目は、たしかに「タランティーノワールド」ではあったけど、あまりにもおかしなところが多くて、「これはこれで」と割り切ってみていても、正直やや居心地の悪いところもあったかも。でも、今回そういう居心地の悪さみたいな者を感じたシーンは、パイ・メイのやたら髭をさわって威張りくさるシーンくらいだったかな。

最後のビルとの殺陣のシーンはなかなかかっこよかったと思う。
座って刀を使って戦うシーンというのは今までほとんどみたことがないし、そのシーンでのユマ・サーマンの「ビクッ」っとした表情が、まさに紙一重の勝負という感じが良く表れていたような気がするな。

連続ものなのに前の作品とこんなに作風の違うのも珍しいけど、その違いは、2作目の方が、それぞれのキャラクターの感情を表すシーンが多かったことによるのかな。タランティーノ監督は2作目はラブストーリーだって言ってたと思うけど、それもうなずけるかも。ブライドは復讐のために仲間達を次々やっつけていくわけだけど、ビルと戦う前のシーンや、最後のシーンには愛情を感じるな。
1作目観た人は、2作目もきちんとみて、きっちりケリをつけちゃってください。あ、そういう意味では今回は別に劇場スクリーンじゃなくてもいいかもしれないけど。なにしろラブストーリーだからさ。

ベッカムに恋して

2004年5月5日
これまたイギリス映画。
この日は3作品まとめてみてしまった。
ここのところあまり映画をゆっくり観る時間がなかったのが一気にどっと来た感じ。

この作品、もしかしたらタイトルでちょっと損しているのかな〜
でも、インド家庭で育つ主人公の葛藤と、友情や恋、家族との関係がすごくわかりやすく描かれていて、いい作品だった。
葛藤と友情と恋だけだったらこんなにおもしろくなかったかもしれないけど、ここに、勘違いとか、思いこみとかで話をややこしくしちゃうキャラクターがいることで、スパイスがきいておもしろさが増していたかも。
それにしても、インド人というのは自分たちの文化や伝統をしっかり守ろうとしているんだな〜
そのおかげで閉鎖的になってしまっていることが主人公にとっては悲劇なんだけど、少し感心してしまった。日本人はここまで自分たちの伝統や文化を死守しようとはしない気がするんだよね。

キーラ・ナイトレイはかわいいけど、サッカーをやるにしてはちょっと細すぎるのが気になったな〜

この作品では、主人公のお父さんが、自分が昔夢をあきらめて悔しい思いをしたその気持ちを家族に明かして、娘には同じ思いをさせたくないというシーンでは、思わず涙がポロポロ。感動でした。

あんまり書いちゃうとストーリーがばれちゃうのでこのくらいに。見終わって気持ちいい作品であることは間違いない。私の好きなイギリス映画がまた一つ増えた。

< 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14

 

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

この日記について

日記内を検索