リベリオン

2007年3月28日
これを観る前、この作品は「マトリックス」よりも先に作られ、「マトリックス」はこの作品に大きな影響を受けたらしいと思いこんでいた。どういう目で観ちゃったもんだから、「すげー!どこもかしこも『マトリックス』で使われているシーンにつながるところ満載じゃないか!」とエラく感動してしまった。その後実はこの作品の方が後だとわかり、「なーんだ」と思ったのでした。正確にいえば、「マトリックス」の1作目が1999年の作品、この「リベリオン」は2002年、「マトリックス」の2作目、3作目が2003年だそうだ。

そのどっちが先っていうのはおいておいて、アジアの格闘技と銃をミックスした「ガン・カタ」っていうのが出て来るんだけど、このガン・カタ・アクションは結構楽しめる。動きが面白いし、カッコいい。前半の、近未来の感じはちょっと退屈なんだけど、最後のシーンを観るだけでも結構楽しめるんじゃなかろうか。

アイディア自体は結構面白いな。今でもイラクでは戦争やってるし、内戦が絶えないって国も未だにたくさんある。宗教対立もあるし。それが終わらないのは、「恨みの連鎖」が止まらないから。いくら「戦争はダメだ」っていわれたところで、自分の身内を殺した国に対する恨みというのはそう簡単には消えないわけだから。その人びとの「恨み」の気持ちをうまーく操る悪い奴が必ずどこにでもいて、自分の手を汚さずにそういう人たちを動かしている。

でも、もし「恨み」っていう気持ちがなかったら、恨み、怒りみたいな気持ちがなければ、本当に平和に暮らせるのかも。恨みも怒りもないから、衝動的に人を傷つけたりってこともないかもしれないし、仮に傷つけられても、恨まないのかも。連鎖しないかも。

ところが厄介なのは、愛する気持ちや嬉しい気持ちも、突如として憎しみや悲しみに変わってしまうことがあることかな。そういうことから、この映画の中の近未来では全ての感情を押さえ込むことになってるんだよね。でも、全ての感情を抑えられたら、そもそも人間は生きていけるのかしら?もしも将来、憎しみとか恨み、怒りの気持ちだけなくなって、楽しい気持ちしか感じないような薬ができたり、遺伝子操作なんかがされたりすると、本当に戦争はなくなるだろうか??

「マトリックス」の直後に観なくてよかったかもしれない。周辺情報はまあ無視して、最後のガン・カタ・アクションだけでも観る価値がある気がする。
う〜ん、好き嫌いが別れる作品じゃないでしょうか。私はちょっとキワモノって思ってしまった。それもこれももしかしたら私の想像力が欠如しているからかもしれない。「あんたは想像力がないバカだから」って言われるな。この映画に、もしも「香り」が本当についていたら、ユニバーサル・スタジオの「セサミ・ストリート」や「シュレック」みたいに4Dってことでその香りも楽しむことができる映画だったなら、もう少し違う感想だったかもしれない。

主人公のジャンを演じるベン・ウィショーは、なんと先日観た「レイヤー・ケーキ」で小物役を演じてた!全然違う雰囲気で、とても同一人物とは思えない。今回のこの作品のこの雰囲気、この異常な、妖しい雰囲気は、ひとえに彼の演技につきる。首をちょっと傾けて、じっと見るのではなく、じっと「嗅ぐ」、その姿がとても印象的。そう、異常なのだ。異常さをものすごく上手く演じていると思う。この先どんな作品に出て来るかな。ちょっと楽しみな俳優さんだ。

この作品に出ているアラン・リックマンって「ハリー・ポッター」のスネイプ先生だったとは!写真を観たら、Love Actuallyに出ていたことはわかったんだけど。

作品としては、かなりインパクトのある作品だと思う。だけど、好きか嫌いかといわれれば、好きではない。ただ、俳優陣の名演技を楽しめる作品とは言えると思う。評価の難しい作品。

レイヤー・ケーキ

2007年3月25日
先日新生ジェイムズ・ボンド役が評価されたダニエル・クレイグが主演のこの作品。結構古いのかなと思ったらそうでもなかった。2年半くらい前の作品。

ダニエル・クレイグは、ジェイムズ・ボンドという、感情を表に出すことなく、何があってもクールな役には本当にぴったり。だけど、ボンドほどの「大物」ならそのクールさも「さすが」となるのだけど、この作品の主人公くらいの「小物」だと、なんか表情や演技力に乏しいのじゃなかろうかと思ってしまう。実際には初めて殺人に手を染めざるを得なかったり、そのせいで眠れなかったりするのだけど、そのときの悩みっぷりというか、なーんか深刻さが感じられない様子だったんだよね。人間臭い役の作品もこれまでにはあったのかしら?「トゥーム・レイダー」の中でもそうでもなかったような・・・これからしばらくはボンドのイメージを壊さないような役しかできないのかもしれないけど、ボンドじゃなくなったら、もっと人間臭い役にもチャレンジしてもらいたいな。ピアース・ブロスナンの「マタドール」みたいに。

話自体は、あれこれ全く別のところで起こっているような話が最後には全部つながって、丸くおさまるという仕組み。イギリス人ってそういうお話が好きなのかしら。この手の映画で一番好きなのはやっぱり「ロック・ストック・アンド・トゥー・スモーキング・バーレル」かな。登場人物たちが追い込まれる窮地も人ごと的におもしろおかしく、滑稽な感じのする音楽でテンポ良くまとめた感じが、これを観た当時相当斬新に感じた。この作品は、そこまで滑稽じゃないけど、でもまあ雰囲気的には似ているかな。「ロック・ストック〜」よりも暴力的なところが少しあるけど。

全体としては、まあ退屈はしないけど、「いや〜おもしろかったな〜」というものでもない。ダニエル・クレイグの演技同様「淡々と」観るという感じかな。

All the King’s Men

2007年3月2日
1946年にも作られた映画のリメイクで、しかも1976年にAll the President’s Menっていう映画も作られていて、ただプロットを読んだ限りではこちらはWatergate事件を題材にしているらしい。どちらも政治の腐敗をテーマにしたという点は共通点かな。

この作品、かなりの豪華メンバー。
ショーン・ペン、ジュード・ロウ、アンソニー・ホプキンス、ケイト・ウィンスレットと、みなさん主役級ばかり。ただねー観終わって心が清々しくなるような作品ではないね。人間のサガというか、なんかこう汚い部分と、人生に皮肉みたいなものが描かれているので、気分が沈んでるときにはこの作品ではなく前述のGridiron Gangの方がよかろうかと。

気の進まないこと、なんとなく嫌なんだけど止められずにやってしまったことが、後々の自分の人生に大きな影を落とすことになったら?取り戻せないほど人間関係をこじれさせちゃったら?誰にも話せない過去をほじくられたら?と、まあ幸せな結論にはなりそうもない命題のもとに話は進められる。いやいや、とにかく気分が明るくなる要素がひとつもないのよね。

名優たちの熱演もあって、重厚な作品には仕上がっていますが、お薦めしませんなぁ。何しろ暗い。人間とか人生とかについて深く考えてみたい人はどうぞ。日本で後悔しても、これだけの豪華メンバーながら絶対ヒットはしないだろうな。

Gridiron Gang

2007年3月1日
飛行機の中で観たので日本ではまだ公開されてませんが、少年院の少年たちをフットボールで更正させるという、最初から筋書きのわかったお話。実話をもとにつくられているらしいです。ちなみにGridironには、アメフトとかフットボール場という意味があるそうで、ま、それがわかれば映画の中身そのままのタイトルですな。

この「実話をもとに」と「少年たちの更生」って、もうこの組み合わせだけでお涙ちょうだいものだってことはわかりきってる。わかりきってるんだけど、弱いんですわ〜こういうのに。飛行機の中で、両隣知らない人なのに、涙ボロボロ流しながら観る羽目に。

なんといっても話題は、「ハムナプトラ」からちょこちょこアクションもので活躍しているザ・ロックが、アクション以外の役柄に挑戦してるってことですかねー自身も逮捕歴があり、少年院にいたことも、フットボールをやってたこともあるらしいので、この役柄はまさに「ハマリ役」だったかも。映画の中で、アメフトの中でもレシーバーは比較的身体は小さくて足がやたら速い選手が多いかと思うのだけど、そのレシーバーのウィリーに向かって「俺を倒せるまで頭を低くしてぶつかって来い!」みたいなシーンがあるのだけど、やだよね、ザ・ロックに向かってぶつかって行くなんて。普通の人なら絶対倒せないでしょ。

ストーリーは予想通りに展開するけど、少年院に入った子供たちはそのほとんどがまた帰って来るか、路上で死ぬか。簡単に銃をぶっ放して人を殺してしまうシーンがこの映画の中でも描かれているのだけど、これが映画の中だけのお話じゃなく、現実世界だって考えると悲しいことだと思う。実際一度道を踏み外してしまうと、なかなかそこから這い上がるのは難しいんだろう。安倍首相も「再チャレンジ社会」なんて言ってるけど、やり直さなければならないような状況にはまったことのない首相や官僚たちがどれくらいのこと思いつけるんだろうね。とはいえ、「再チャレンジ」できる社会になることには賛成。

予想通りのストーリーながら、演技があるようなないような役どころで、しかも吹き替え版で観てるせいもあるのかもしれないけど、ザ・ロックにまったく違和感なく、普通のドラマとして観られる。ただ、劇場に行ってまでのものではないかな。おうちでティッシュ片手に観た方が落ち着いてみられるでしょう。

守護神

2007年2月18日
ちょっと長い139分。
だけどこれも、US Coastal Guard(USCG)の一員となるためにパスしなければならない訓練の様子を描くのには必要な時間なのかもしれない。このUSCGの一員となるための訓練の初日に研修所の所長が言う言葉がいい。厳しい試練に耐えてようやくUSCGの一員となった隊員たちに待っているのは、いつ死ぬかもわからない危険な救助作業。それと、「人を救うことができた」というこれ以上ない喜び。これまでに私はUSCGにスポットライトを当てた作品を観たことがないが、この映画で、その存在と尊い使命とに初めて気づかされたという人も少なくないだろう。

上映時間としては長いけど、途中にコミカルなやりとりも含まれていて、なんとか最後まで飽きずに観ることはできるかもしれない。

アシュトン・カッチャーだが、この作品の中では髪型のせいでずいぶんダサく見える。どうしたことでしょう。この髪型には妻のデミ・ムーアもうんざりだったのではないかと思ったりするのだけど、まあ年の差カップルの二人だからデミはアシュトンがどんな姿でもかわいくてしょうがないことでしょうが。

作品自体はUSCGのことを克明に描いているという点をのぞいては、ほぼ予想通りにストーリーが展開される。テレビで流れているコマーシャルもストーリー展開を予想するのに一役買って、よくいえば安心して観られるし、悪く言えば平凡な展開だ。感動的なストーリーではあるが、何せ予想通り。残念だけど、映画としては可もなく不可もなくというところか。自己犠牲というところが、アメリカ人たちにはうけるだろうけど。

うーん、USCGの実態をここまで麗しく描いたと言う点では評価できても、映画としての評価はそれほど高くないなぁ。これはDVDでも十分な作品かも。

ディパーテッド

2007年2月11日
長い映画だったんだけど、それも香港映画3本を一つにまとめたんだからしょうがないか。「インファナル・アフェア」は観たことがない。それでも、この作品単体としては、それはそれで楽しめる。

今回最も印象深かったのは、ビリーを演じるディカプリオの演技が秀逸だったこと。3本を1本のせいかもしれないが、彼の生い立ちはそれほど詳しく語られない。しかし、彼の心の中にはきちんと「正義」のようなものが刷り込まれて育っていて、そして「潜入捜査」という、いわばその行為そのものが「裏切り行為」にあたる捜査は、想像以上に彼の心を荒らしてしまうらしい。自分が人を裏切るような行為をしているということと、それが捜査目的であるとはいえマフィアの手先として殺人や暴行に手を染めていくことも大きな心の負担になっていく。だからこそ精神科医とのやりとりが自然に思えるのだけど、この悩める男の姿をディカプリオは見事に演じていたように思った。一つ最後まで私にとって謎だったのは、どうしてマフィアの手先の一人が彼のことをかばったのかということ。

一方のマット・デイモン扮するコリンは、自分のためなら最後は世話になった人間も平気で裏切り、切り捨てていく。ものすごく頭が切れて、冷酷で非常だけど、それを「良き市民」的な仮面の下に完璧なまでに隠しておける人間は、マット・デイモンにはぴったりの役柄に思えた。

騙し合い、裏切り合い、殺し合いと、ま、一般市民にとっては非日常的なできごとが続くのだけど、ストーリーとしてはおもしろかった。最後の最後のシーンが、私には蛇足に感じられたのだけど、皆さんはどう感じるだろうか。

この映画を見に行ったとき、結構高齢のおばあちゃまが一人で観にきていたんだよね。ディカプリオのファンかな??この映画はおばあちゃまには激しすぎはしなかっただろうかと心配になったけど・・・
観終わったとき、「いい映画を観たなぁ」と思った。人のまっすぐな思いが人を動かすことがこんなに感動的だってこと、なんか改めて感じさせられた気がする。いやいや、本当にいい映画だった。

ストーリーは実話を元にされたもので、ニュージーランドの田舎のおじいちゃんが、世界最速で走るという自分の夢を叶えるために、お年寄りには決して快適ではない旅路を経てアメリカのボンヌヴィルという平原まで行って、大会に参加する話。

旅に出るまで、周囲の人たちからは決して尊敬されるような人物ではないバートだけど、「夢を叶えたい」という真摯な気持ちは、バイク仲間にも、そして不良たちの心にも響くほど強いもの。旅に出てからも、たくさんの人に出逢い、紆余曲折を経てボンヌヴィルにたどり着くのだけど、この、旅の途中で出会う人たちがみんな温かくていい。

ようやくたどり着いたボンヌヴィルでも、大会に参加させてもらえるかどうか危うい状態だったにもかかわらず、バートの本当にまっすぐな気持ちが周囲を動かしていく。

旅に出る前辺りから、かなり涙してしまったのだけど、大会に参加できることになったときや、他の大会参加者たちにそのがんばりを認められたときなんか、もうどうしようもないほど涙がこぼれた。こんなに強く何かを叶えたいと思ったことはないかもしれないし、仮にそうだったとしても、バートのような境遇だったら、あきらめちゃったんじゃないかな。あきらめるのが普通かも。でも、あきらめないからこそ、このお話はこんなに感動的なんだ。

いろいろ言うより、まずは観てほしい。映画館で絶対観なくちゃいけないというわけじゃないのだけど、たくさんの人に観てほしいな。

不都合な真実

2007年1月21日
チケットを安く入手することができたので、ちょっと観に行ってみた。私は全然環境に優しい人間じゃない。どちらかというと、環境に気を配っている皆さんからは非難されるような行いもあるのだけど・・・

この映画の楽しみ方は二通りかな。ひとつは、地球温暖化って結局なんなのかしら、どういうことなのかしらと、環境にもやや気を配りたいと思いつつも、環境がらみの情報が交錯していて今ひとつ自分としては何が問題なのかわかんないからその辺をはっきりしたいのよねーという人が、地球温暖化についてメカニズム、現状、今後どうすればいいかを学べるようになるということ。

もうひとつは、地球温暖化という切り口で見た、「一瞬だけ大統領だった男=政治家アル・ゴア」の半生記みたいな楽しみ方。彼がどうして地球温暖化問題に取り組むことになったのか、彼は政治家として、この問題をどんなふうに議会に投げかけ、議会の反応はどうだったのかということ、彼の大統領選の後の身の振り方などなど。これはこれで、後半政治色が強くなって来るところが気にならなければ、かなり楽しめる。いや、この政治色が強くなって来るところまで含めて楽しめるということか。どちらかというと、こちらの目線で楽しんでみることができた。

映画は別に劇場でみるほどのことではありませんが、次の世代にこの地球をちゃんとした形で残したいという人は、観に行ってみてはどうでしょうかね。

映画に関する感想はここまで。この先はちょっと映画からは離れた話題なので興味ない人は読まなくていいですよ〜

反論もあるかもしれないし、アメリカ人にももちろんいろんな人がいるのだと思うけど、彼らを動かすツボは、その人の知識レベルなどを含めて大きく分けると4カ所くらいなんじゃなかろうか。まず、知識レベルを大きく二つに分ける。高い層、低い層。で、それぞれのツボはこんな感じ。

 高い層:環境問題(地球温暖化など)
     人道問題(死刑廃止論、戦争反対、
          ウォルマートの従業員への非人道的扱いに対する不買運動等)
 低い層;宗教(同性婚禁止とか)
     強いアメリカ(テロ撲滅という名の戦争推進とか)

どちらの層に属す人たちも、そのツボを押すことで、自分の動かしたい方へ動いてくれると思うんだよね。政治家たちはこのツボを心得ているに違いない。いずれも、「こういうことに関心を払っている人は素晴らしい。そして、そういう高い関心を寄せているあなただったら、さて、候補者のうち、どちらを選びますか」みたいな、まず褒めて、「自尊心」のようなものをくすぐり、そして自分を選ばせる。

例えば知識レベルが高い層の人たちの心のくすぐり方。彼らは「賢い」と言われることがたまらなく好きだと思う。賢いあなたは、今は少し不便でも、それが将来のためならと自分で自分をコントロールできる人だっていう部分がツボだと思う。「地球はこのままでは破滅だ。「現在」のことだけでなく「未来」を見通して環境問題に取り組まねばと考える”あなた”は、賢い!!賢いあなただったら、何をしなければならないかわかりますね?そう環境問題に取り組むと公約している候補者に・・・」となる感じ。

これに対し、知識レベルが低い層の人たちの心のくすぐり方は、より人間の本能に近い感情を刺激することだ。「信じる者は救われる。そして、神の教えに忠実なあなたこそが、その救われる者だとか」とか「強い者が世界を支配する。そして、アメリカこそが一番強い者だ。」みたいな感じ。「我慢」という言葉は好まれないのだけど、「犠牲」という言葉は大変好まれると思われる。

あらら、ずいぶん話がそれてしまいましたが、この映画は後者の方にはほとんど受けないだろうね。環境のために我慢することよりも先に、自分たちを犠牲にして守るべきものが他にあるだろうみたいな人たちには、環境問題は二の次なのである。今のブッシュ政権の支持者たちは、このグループに属しているんじゃないかな。そしてブッシュもその辺のツボを心得て押している。だけど、そろそろ方向転換願いたいというものだ。アメリカが世界の中で力を持っていることは間違いない。その力を、戦争じゃなくて、環境問題に注ぎ、地球レベルでの環境問題の解決のリーダーとして活躍してほしいんだけどね。

そういう意味では、2008年の大統領選で、もしアル・ゴアが再度チャレンジするというなら、是非とも頑張ってほしい。

あ、他人のことばかり文句つけるんじゃなく、私自身も少しは地球に優しくなるように、できることから始めようかなとも思いました。はい。
この映画、タイトルからして「snatch」とか「ロック・ストック・アンド・トゥー・スモーキング・バーレル」みたいな、痛快なお話なのかと思っていた。その予想は見事に裏切られたんだけど、この「裏切られた」と思う気持ちが強いほど、この作品の重さが感じられるような気がするんだよねー
ちなみに原題はLucky Number Slevin (ポスターでは"l"(エル)と数字の7を上手く組み合わせて"Lucky Number S7evin"と表示されていたようだ。

でも、まあ公式ホームページのモーガン・フリーマンのコメントなんかにも復讐の物語だってことが書いてあるから、私だけが勘違いの先入観を持ってでかけたんだろうか。

映画の冒頭はともかく、アパートでスレブン(ジョシュ・ハートネット)とリンジー(ルーシー・リュー)が出会うあたりや、二つのギャングの勢力にそれぞれ勘違いで痛い目に遭わされるスレブンについての描写は、ほんとに「痛快もの」の雰囲気を醸し出しているのだ。「こいつ、ほんとについてないな〜」みたいな感じで、人ごとだから笑ってられるようなそんな軽いノリ。「捜査」とかって、あれこれ推理したりするリンジーもなんだかおかしな隣人だし。

そんな風にかるーく始まった映画も進むにつれてすべての点がつながって線になり、その線になったときに人間の執念のおそろしさみたいなものを感じて一気に重みが増すのだ。点と点がどんどんつながって最後にすっきり線になるところまでを楽しめる、テンポのいい作品だった。

この映画、舞台はニューヨーク(撮影地はモントリオールだったりするみたいだったけど)。私は、リンジーとニック・フィッシャーが住んでるという設定のアパートがとてもおしゃれでいいなと思った。部屋ごとに壁紙が違うらしい。お向かいどうしでも、リンジーの部屋とニックの部屋の壁紙は違っている。廊下部分もちょっと狭くはあるけどホテルの廊下だといってもいいくらい。こんなおしゃれのアパートに住めるなんていいなーと思ってしまった。

そういうわけで、かなりしっかりまとまった良い作品だった。「オーシャンズ11」とかの方が注目されている映画ではあったけど、内容的には間違いなくこの作品の方が上。(「オーシャンズ〜」は何と比べても負けるけどね)この作品は、劇場で見るのが必須というわけじゃないけど、でも劇場に行ってみる価値がある作品だ。オススメ!

セレンディビティ

2007年1月6日
ご都合主義と切って捨てればそれまでかもしれないけど、「こんな偶然の出逢いが、たった数時間でも心を通わせ合って、そして何年も忘れられないような”運命の出逢い”あってもいいじゃないか!」って信じたくなるような素敵な作品だった。まあ女性向きかもしれませんねぇ。

冒頭の「偶然女」のサラは、ちょっと神がかっていて感情移入できなかった。「意味が分からん!」とジョナサンでなくても叫びたくなると思う。ところが、数年経って、サラがセラピストになって「運命だと思ってなんでもあきらめたりしちゃだめ」と、ジョナサンとの出逢いのときとはうってかわった態度に出るのを観て、彼女は、偶然だの運命だのを信じてしまったがために、失ってしまったかもしれないものの大切さをちくちくと思い出しているんだなーと、一気に好感度アップ。ジョナサンはジョナサンで、婚約して数日後に結婚しようとしているのに、急にサラのことが気になってしょうがない様子で、こちらもまた、数年前にほんの数時間を共に過ごした名前も知らないサラのことが忘れられずにいる。

そのあとはもう、ドタバタといえばドタバタなんだけど、なんかひっかかるものをもったままでは結婚できない二人がもがき苦しんでいるようで、でもその「もがき」が、映画の中でジョナサンの友達のディーンがいうとおり、なんか人のココロを打つのだ。

この作品が単なる甘ったるいラブ・ロマンス+ちょいコメディにならなかったのは、登場人物がみんな魅力的で、脚本が面白いからだと思う。私のお気に入りは人の足下を見るデパートの店員。かなり笑える。この人がいなかったら、この作品の面白さは25%は減じたと思うのは私だけ?あと、サラの友達のイブも、そしてジョナサンのお友達のディーンも、「こんな友達がいたらいいな」と思えるいい友達だった。

韓流ドラマにもしかしたら通じるかもしれない「運命の出逢い」だの「すれちがい」だのっていうのも、コメディタッチで描けばしゃれた映画になるらしい。泣けないから、韓流ドラマに夢中のおばさまたちには受けないかもしれないけどね。でも、私は好きだなー 「まだまだ人生これからだ」と思っている人には特におすすめの作品。
観てからずいぶん経ったけど、なかなか書く余裕なくて。そうなんです、最近は私事でいろいろ忙しく、映画を見る余裕がなかなかない上に、観てもこの「もっともっと」を書くだけのココロの余裕がなかったりしてねー。今はお休み中。十分羽を伸ばしたので、今のうちに書いておかなくては!

新しいボンドになって初の作品。ダニエル・クレイグがビアース・ブロスナンの次のボンドに決まったと聞いたときは、「じぇんじぇんかっこよくないじゃーん」と思ったけど、ごめんなさい。かっこよかったです。ピアース・ブロスナンとはまた違うかっこよさだ。ピアース・ブロスナンは正統派かっこいいというか、ソフトで大人のカッコ良さがあると思うんだけど、ダニエル・クレイグは、なんかちょっと自信過剰なんだけどまだ若いし仕方ないかなみたいな、ジェームズ・ボンドにしてはまだやや青臭いようなカッコ良さがあったのが印象的だった。

ストーリーも楽しめた。カジノでのシーンが結構長かったんだけど、なんか不思議と気にならなかった。今回の翻訳も戸田奈津子だったけど、さすがに「ロード・オブ・ザ・リング」の反省を活かし、カジノ専門用語は専門家にも協力を依頼したらしい。今回やってたポーカーのルールは初めて知った。こういうのを観ると、一度はラスベガスのカジノでポーカーやってみたいかなと思うんだけど、なかなかねー私はもっぱらスロットマシーン専門で、たまにルーレットをかじるくらいなものですから。私としては、このポーカーのシーンの心理戦も、かなり感情移入してドキドキ楽しめた。だから長く感じなかったんだね。

ボンドが恋に落ちちゃう設定だけど、その立ち直りの速さもボンドだった。相当はまっていたのにねぇ。忙しくしていたら、職務を投げ打ってでも手に入れようと思った恋をなくした痛手にも平気でいられるのかしら。守るものを手に入れず、いつどこで死んでもおかしくなくて、かつ大切な人へのメッセージも残したりできないかもしれない人生なんだったら、国家予算の数億くらい使ってカジノであそんだり、豪遊しても許してやらなくちゃって気もしなくもない。

というわけで、ダニエル・クレイグのボンド。もしも私が彼を観ている間に、彼がよりボンドらしさを増していくような感じで、その軌跡を観客としてみることができるんだったら、こりゃあもう観客冥利に尽きるね。次回作も楽しみにしたい。
この作品に出演しているスティーブ・アーウィンは、実はこの夏にエイに胸を刺されて死んでしまったらしい。本人が映画に出演している作品としてはこの作品が最後で、そして声の出演は、Happy Feetという今年の作品が最後らしい。日本での公開はもう少し先になりそう。彼が亡くなったときには、オーストラリアの首相も国会を中断して哀悼の意を述べたというほどだ。私はこの作品を見るまで彼のことは知らなかったのだけど、動物番組好きの皆さんにはおなじみの顔だったんだろう。

この作品は、彼が住民を困らせているワニを生け捕りにして別の場所に移し、ワニにとっても人間にとってもハッピーになるようにという彼のいつもの活動をしているときに、アメリカのCIAと、別の国家機関と、地元住民とがそれぞれの思惑で絡んで来て、ドタバタ劇を繰り広げるという、なかなかのエンターテイメント作品に仕上がっていた。私たちは、いわゆる普通の動物番組を観ながら、その背後で実はこんな事件が起こっていましたって言うようなものを同時に楽しむことができる。いわゆる「ただの動物好きのオーストラリア人(超有名人だけど)」が、「密猟者」を懲らしめちゃったら、実はそれは密猟者じゃなくてアメリカの国家機関の職員だったって言うのが痛快なんだよね。CIA職員だなんて偉そうにでばって来ても、所詮機械とか銃がなくちゃ何にもできないんじゃんっていうのがいいんだよね。

この映画をおもしろくしているのは、個性的な登場人物たちだろう。動物たちも結構重要な役割を果たしていること。農場を女で一人で切り盛りしている強そうなおばちゃんもすごいし、おばちゃんに手を焼きながらも心配してくれている心優しいサムの役を、ロード・オブ・ザ・リングにファラミア役で出てきたデイヴィッド・ウェンハムが演じている。ちょっとバカっぽいCIA職員二人もいい感じだ。

それにしても、今改めてこのスティーブ・アーウィンを観ると、惜しい人を亡くしたものだと思う。動物のことをこんなに愛していて、動物と人間の橋渡しになってた人というのはそうはいないかもしれない。作品の中でも言っているけど、「ワニが悪いんじゃなくて、ワニの領域に入り込んでしまった人間の方が悪いんだ」っていう彼の言葉も印象的だった。

この作品は結構おすすめ。軽く楽しんで観終わった後の感じもいい。
だんだん寒くなる今日この頃、今日はおうちの中でぬくぬくしていたいなーというときに観るのにいいのじゃなかろうか。
子供が生まれなくなった近未来のイギリスが舞台。詳しくは語られないのだけど、世界中が荒れ果てていて、主要都市ではテロが多発し、人間が生きていくにはなかなか過酷な環境らしい。そして、子供が生まれない。地球上で一番若い子供が死んだニュースが世界中を駆け巡り、そんな遠いところで生きていた子供の死を誰もが涙を流して悼む時代になってる。ちょっとした近未来映画だと思っていたのに、重たい作品でびっくりした。人間ってほんとにバカだなぁってことがこれを観ていてわかるのだけど、子供が生まれなくなって、このままではどんどん人間が減っていって人類が滅亡するってことが明らかであるにもかかわらず、人間というのは殺し合うものらしい。自分たちの国を守るために、不法入国者はゴミのように殺す。同じ国の人間であっても、自分たちの主張を通すためだったらテロで殺してしまう。

戦争とユダヤ人の大量虐殺をテーマにしていた「戦場のビアニスト」でも酷いなぁと思っていたけど、この作品はそれ以上に戦場の描写がリアルで、不法入国者に対する扱いは、ナチスによるジェノサイドを彷彿とさせる。特に、戦場の描写はそこまでやる必要があるのかというほどリアルで、身体の一部が吹き飛ばされて助けを乞う人、同じように足が一つなくなって、何が起こったのか全然わからずにわめく人が描かれているし、血が飛び散ってカメラのレンズに血しぶきがかかったのをそのまま撮影し続けるシーンもある。このリアルすぎる戦場での描写が、そのあとのシーンというか、敵味方に関わらず人の心に与えた感動の大きさを示しているんだろうね。詳しくは言わないけど。

全体的に、重くて暗い作品。気合い入れて観に行かないとげっそり疲れます。でも、この映画で描かれていることが、あながちお話の中だけのこととも思えないあたりが、余計にこの作品の重さを増しているのかも。

34丁目の奇跡

2006年11月8日
前に観た「ブレックファースト〜」に比べると、なんていい作品だったことか。「エルフ」に引き続き、この作品もクリスマスの作品。アメリカ人にとっては本当にクリスマスは特別なんだねー

まだ小さい子供に対して「サンタなんて本当はいないのよ」と教える母親もいるんだなー。母親は自分のつらかった過去から、自分の大切な娘には本当のことを知ってほしい、嘘はつきたくないという方針でこうやって教えるんだけど、なんかちょっと悲しい。娘のことはとても愛しているみたい。だからこそ、彼女はそういう方針で娘を育てているけれど、子供の間には、信じていてもいい嘘というか、空想の世界、夢の世界があってもいいと思うんだよね。それを小さい頃から奪って、早いうちから目に見える現実しか信じないような人間になると、なんだか楽しいことが少なくなってしまいそうな気がするし。

争いごとを何でも法廷に持ち込むのはアメリカのお国柄。裁判官はなるべく公平に裁きを下すものだと思うけど、「結論ありき」でどっちの結果に転ぶにしても、法的な理論構成は作れるのが裁判官というもの。ある意味「へりくつ」を並べて自分の好きな結論を導くこともできるのだ。それを「サンタはいるのか?」っていう争点について行うのだから、裁判官の葛藤といったらないだろうね。連邦裁判所の裁判官は、一度任命されたら本人が辞意を表明しない限りはその地位が保障されるのだけど、州裁判所の裁判官は何年かに一度選挙がある。だから、地元の有力者の影響力も受けるだろうし、地元住民の意向に背くような判決はなかなか出せないというのが本音だろう(もちろんそんなことは本人たちは全く認めないだろうけどね)。そんなわけだから、「サンタ支持」の圧倒的多数の一般市民と、選挙のときに資金面で支援してくれる地元の有力者との板挟みになる裁判官は、その板挟みから逃れるためならわらをもつかむだろうという感じがする。それがこの映画の味噌だね。まだ観てない人のためにこれ以上は言わないけど。

この作品のいいところは、サンタさんの正体が最後までわからないことかも。サンタのおじさんはサンタなの?どうなの?という問いは、観ている人に任されているのだ。
サンタさん、ほんとにいると信じたいなー大人にもきてくれればいいのに。
老若男女を問わず、信じていれば来てくれるなら、私は喜んで信じるのになー

そんなわけで、クリスマスに向けて観るにはいい作品かも。いやいや、ほんとにいい作品だった。
ここ最近で見た中ではかなり最低な部類に入る映画だ。いや、こういうのが好きな人もいるかもしれないけど、私はダメ。人物がどいつもこいつも狂ってて、まったく感情移入できない上に、ストーリーもわけがわからない。毎朝自分の口に空の銃を突っ込んで引き金引いてから朝食に向かう主人公もおかしければ、女装が趣味なんだけど誰にもそのことを知られたくなくて、でも最後にはカミングアウトしちゃう友達兼従業員もおかしい。何か怪しい雰囲気の奥さんもいれば、変な息子もいる。とにかくどいつもこいつもおかしい!

平日の疲れた夜にちょっと眠い目をこすりながら観た上に、こんなにわけがわからなくてめちゃくちゃの映画だったもんだから憤りすら覚えた。結構豪華キャストのような気もするんだけど・・・なんでこんな作品になっちゃったんだろう。なんでこんな作品を世に出そうと思ったんだろう。不思議だ〜

なんか変わった物を観たい人以外にはまったくおすすめしない。
変わった物を観たい人にしても、これを「おもしろい!」と思える人はそういないのではなかろうか。この作品を理解できないことを「芸術のわからないやつだ」といわれたとしても全くかまわない。時間を返してほしいとすら思ってしまった近年まれに見るダメダメ評価な作品。

エルフ

2006年11月6日
ウィル・ファレルがエルフに育てられて自分もエルフだと思っている人間をコミカルに演じる作品。
もともとそんなバカな的ななりゆきで人間がエルフに育てられることになってるし、ウィル・ファレルが出てきた途端に設定としてはテキトーなんだろなって感じになる。これからクリスマスに向けて観たい気楽に楽しめる作品だ。

日本語吹き替えで観たからかもしれないけど、エルフのバディのセリフとか歌とかがなんかわざとらしいと感じるところもあった。ただ、それは私がエルフもクリスマスも信じないスレた大人になってるからかもしれない。

この作品の中で「大人だなー」と感心したのはバディの父親ウォルターの妻のエミリー。夫に実は若い頃に作った子供がいるとわかって「素晴らしいことよ!」と喜べる妻はそうはいまい。その上、わけわかんないその隠し子がとても食べれた代物じゃないパスタを作っても「おいしいわ」と顔を引きつらせながら食べるあたり、根性もすわっている。本当に大人だなーと感心した。

後好きだったのはサンタパワーでそりが飛ぶってところ。ドタバタ系の作品だけど、街の人たちみんなで「サンタが街にやって来た」を歌うシーンは結構ジーンと来た。大人になってもサンタを信じ続けるというのはなかなかできないことかもしれないけど、「でも、やっぱりサンタさんがいるといいなー。実際にはいるのかもしれないなー」とちょっとでも思える気持ちがあれば、それだけでいいのかもしれない。

アメリカ人にとっては、サンタっていうのはやっぱり特別のことらしい。実際、毎年感心するのがNORAD(North American Aerospace Defense Command)っていうれっきとした政府機関が、サンタ追跡のウェブサイトを開設したりしている。政府でありながら、子供たちの夢をできるだけ応援しようというこの遊び心がとっても素晴らしい。今年も11/17から、このサイトがオープンされるそうだ。

http://www.noradsanta.org/index.php

私のところにもサンタさん来ないかなー。

というわけで、気楽に観るのには良い作品。ややばかばかしいと感じないわけでもないが、程よく笑えて、程よくジーンと来て、安心してみられる作品である。

ブラック・ダリア

2006年11月5日
観て気分が良くなる映画ではないと、観る前からわかってはいたけれど、それでもやっぱり観賞後の気分はよくない。気持ちが暗くなるような映画だった。

胴体をまっ二つに切断され、内蔵を抜かれ、口を耳まで裂かれるなんていうひどい状態で発見された死体。誰がこんなことをしたのかっていうことを突き止めるのが一応メインかと思うので、これから観る人のために謎解きはやめて・・・

謎解きがメインかもしれないけど、私はそれよりも、ここに描かれてい人間の姿の方が印象に残った。いい人だと思っていても、誰にも話せないような過去があったり、金を腐るほど持っていても、満たされない心を抱えてる人もいる。満たされない心、長い間忍耐を強いられてきた心っていうのはいつしかいびつに歪んで、常軌を逸した行動や人の道を踏み外してしまうらしい。

出演しているスカーレット・ヨハンセンとヒラリー・スワンクが美しい。この死体が発見されたのは1947年ということらしいので、60年ほど前のこと。その当時のファッションに身を包むと、特にスカーレット・ヨハンセンはその美しさが際立つ感じ。

誰が犯人なのかを探しながら観る映画ではあるものの、ある意味で人間の弱さとか醜さを描いた映画。もう一回観たいかといわれればあまり観たくはないかな。
前回は英語で観て、今回は日本語吹き替えで。
で、結論。コメディはやっぱり吹き替えかなー
前回は物足りないかなと思ってたけど、今回は笑いまくったし。
「いやいや、君のそこ突っ込みはおかしいよっ!」っていうような
小ネタをきっちり理解することができたからね。
個人的には最後の場面でのペルーかどっかの外務大臣の、「ガールフレンドは本当に・・・」の突っ込みが好きだったな。

以前にもこの映画の感想は書いたことがあるから繰り返しは書かないけど、ダメ男役のダニエルにはヒュー・グラントははまり役だし、しかめっ面のマークにはコリン・ファースがぴったり。笑えたなー、この映画。

16ブロック

2006年10月15日
ストーリーを話すと面白みが失せるかもしれないので、なるべくそっちには触れずに。

この作品、面白いと思ったけど、引込まれるまでちょっと時間がかかってしまった。その原因は護送される証人役、エディのしゃべり。声といいしゃべり方といい、私にとってはものすごく神経に障ってイライラさせられた。このイライラはストーリーが佳境にさしかかるまで続く。物語が佳境にさしかかってようやく、面白さに引込まれていくのだけど、それまでは、心の中で「あんたはもういいからだまってなさい!!」って言いたいくらいだった。

それをのぞけば、全体としてはおもしろかった。じんわりさせられる部分もあるしね。

映画だからなのかもしれないけど、アメリカのバスってほんとに頑丈。この間テレビで「スピード」を観たんだけど、サンドラ・ブロックがバスを運転しながら側道にある障害物にガンガンぶつけながら進んでいくときに「あー気持ちいい!」ってなことを言う。私もやってみたいなーって思ってたんだけど、今回もマンハッタンの街をバスが猛スピードで走り回り、曲がり角をすごい勢いで曲がるし、他の車にガンガンぶつかりながらも進んでいくシーンをみてその思いは強まった。一回やってみたい。運転はしてみたいけど、そんなバスにたまたま乗り合わせて事件に巻き込まれるのは勘弁願いたい・・・

先週は自分の命を賭けて人びとの救助に向かった警官が生き埋めになって助かるWTCをみたんだけど、今週も警官もの。しかも悪徳警官もの。警官が悪い奴だと、証拠のねつ造だってなんだって簡単にできそうだもんね。日本の警官はそうではないと信じたい。

これは劇場で観た方が、しかも、音響のよい劇場に行ってみた方が迫力があっていいのでは。そういえば、この作品は土曜日の日中観に行ったんだけど、なぜか中高年ばかりが劇場に。なぜ?最近の若い人にとってはブルース・ウィリスはもう昔の人なのか??それともその時間帯は、若い人たちはデートの真っ最中で、次の回くらいから観に来るのか??何とも不思議な客層でした。

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