こういう作品は終わりがどうなるかということは最初から予測がつくので、そのエンディングに向けた過程をいかに楽しめるかが作品の鍵。この作品は、結構最後のほうまで楽しめるんだけど、最後がちょっと息切れで残念。
妻は建築家で、その妻の設計した水辺の素敵な家に住み、自分は銀行のエグゼクティブで、二人のかわいい子供たちにも恵まれ何不自由なく暮らしているジャック。

話はそれますが、アメリカでは海が見えるというだけで家の値段は段違いに高くなるらしい。ここはシアトルという設定。シアトルは海にも面しているし、湖にも面している様子だったけど、おそらくこの素敵なおうちは海辺の家なんだろう。シアトルにはまだ行ったことがないのだけど、作品の中でも雨がやたら降っている。雨の日が多いせいかどうか、確か全米ナンバー・ワンの自殺率を誇る街じゃなかったかな。青い空と燦々輝く太陽がシンボルのカリフォルニア好き人間としては、遊びに行くのは楽しそうだけど、住むのは勘弁願いたい。

話を戻して、作品について。ジャックが家族を人質に取られて自分が努める銀行のシステムに侵入し、お金を銀行強盗たちに送金させられるというお話。ただ、この犯人側の大ボスであるビル・コックスが、ジャックの次の手、次の手を見事に読んで先に手を打っていくという頭脳戦を楽しむことができる。ジャックもジタバタするんだけど、そう簡単には力関係は変わらないのだ。「ジャック」と「家族が人質」って、どこかで聞いたことあるなーと思ったら、「24」か。あれほどアクションはないけど、家族を人質に取られて自分の意に反して動く羽目になるという設定はほとんど同じか・・・ただ、そんなことをさっ引いても、終盤手前までのビル・コックスの策略には相当感心させられること間違いなし。

ただ、残念なことに最後がまったくあっけない幕切れで、「今まであんなに冴えていたのに!」と、あまりの落差にがっかりさせられる。最後に後ひとひねりあれば、この作品は相当高い評価を得たに違いない。

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