リベリオン

2007年3月28日
これを観る前、この作品は「マトリックス」よりも先に作られ、「マトリックス」はこの作品に大きな影響を受けたらしいと思いこんでいた。どういう目で観ちゃったもんだから、「すげー!どこもかしこも『マトリックス』で使われているシーンにつながるところ満載じゃないか!」とエラく感動してしまった。その後実はこの作品の方が後だとわかり、「なーんだ」と思ったのでした。正確にいえば、「マトリックス」の1作目が1999年の作品、この「リベリオン」は2002年、「マトリックス」の2作目、3作目が2003年だそうだ。

そのどっちが先っていうのはおいておいて、アジアの格闘技と銃をミックスした「ガン・カタ」っていうのが出て来るんだけど、このガン・カタ・アクションは結構楽しめる。動きが面白いし、カッコいい。前半の、近未来の感じはちょっと退屈なんだけど、最後のシーンを観るだけでも結構楽しめるんじゃなかろうか。

アイディア自体は結構面白いな。今でもイラクでは戦争やってるし、内戦が絶えないって国も未だにたくさんある。宗教対立もあるし。それが終わらないのは、「恨みの連鎖」が止まらないから。いくら「戦争はダメだ」っていわれたところで、自分の身内を殺した国に対する恨みというのはそう簡単には消えないわけだから。その人びとの「恨み」の気持ちをうまーく操る悪い奴が必ずどこにでもいて、自分の手を汚さずにそういう人たちを動かしている。

でも、もし「恨み」っていう気持ちがなかったら、恨み、怒りみたいな気持ちがなければ、本当に平和に暮らせるのかも。恨みも怒りもないから、衝動的に人を傷つけたりってこともないかもしれないし、仮に傷つけられても、恨まないのかも。連鎖しないかも。

ところが厄介なのは、愛する気持ちや嬉しい気持ちも、突如として憎しみや悲しみに変わってしまうことがあることかな。そういうことから、この映画の中の近未来では全ての感情を押さえ込むことになってるんだよね。でも、全ての感情を抑えられたら、そもそも人間は生きていけるのかしら?もしも将来、憎しみとか恨み、怒りの気持ちだけなくなって、楽しい気持ちしか感じないような薬ができたり、遺伝子操作なんかがされたりすると、本当に戦争はなくなるだろうか??

「マトリックス」の直後に観なくてよかったかもしれない。周辺情報はまあ無視して、最後のガン・カタ・アクションだけでも観る価値がある気がする。

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