この映画、タイトルからして「snatch」とか「ロック・ストック・アンド・トゥー・スモーキング・バーレル」みたいな、痛快なお話なのかと思っていた。その予想は見事に裏切られたんだけど、この「裏切られた」と思う気持ちが強いほど、この作品の重さが感じられるような気がするんだよねー
ちなみに原題はLucky Number Slevin (ポスターでは"l"(エル)と数字の7を上手く組み合わせて"Lucky Number S7evin"と表示されていたようだ。

でも、まあ公式ホームページのモーガン・フリーマンのコメントなんかにも復讐の物語だってことが書いてあるから、私だけが勘違いの先入観を持ってでかけたんだろうか。

映画の冒頭はともかく、アパートでスレブン(ジョシュ・ハートネット)とリンジー(ルーシー・リュー)が出会うあたりや、二つのギャングの勢力にそれぞれ勘違いで痛い目に遭わされるスレブンについての描写は、ほんとに「痛快もの」の雰囲気を醸し出しているのだ。「こいつ、ほんとについてないな〜」みたいな感じで、人ごとだから笑ってられるようなそんな軽いノリ。「捜査」とかって、あれこれ推理したりするリンジーもなんだかおかしな隣人だし。

そんな風にかるーく始まった映画も進むにつれてすべての点がつながって線になり、その線になったときに人間の執念のおそろしさみたいなものを感じて一気に重みが増すのだ。点と点がどんどんつながって最後にすっきり線になるところまでを楽しめる、テンポのいい作品だった。

この映画、舞台はニューヨーク(撮影地はモントリオールだったりするみたいだったけど)。私は、リンジーとニック・フィッシャーが住んでるという設定のアパートがとてもおしゃれでいいなと思った。部屋ごとに壁紙が違うらしい。お向かいどうしでも、リンジーの部屋とニックの部屋の壁紙は違っている。廊下部分もちょっと狭くはあるけどホテルの廊下だといってもいいくらい。こんなおしゃれのアパートに住めるなんていいなーと思ってしまった。

そういうわけで、かなりしっかりまとまった良い作品だった。「オーシャンズ11」とかの方が注目されている映画ではあったけど、内容的には間違いなくこの作品の方が上。(「オーシャンズ〜」は何と比べても負けるけどね)この作品は、劇場で見るのが必須というわけじゃないけど、でも劇場に行ってみる価値がある作品だ。オススメ!

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