リクルート

2006年1月29日
よく言えばプログラマーとかシステムエンジニア、悪く言えば「それって合法なの?」っていうハッキングとかをしているジェームズ(コリン・ファレル)が、ウォルター(アル・パチーノ)のCIAのエージェントにならないかとリクルートされるところからこのお話は始まる。
ジェームズは、子供の頃父親をペルーでの飛行機事故で亡くしているんだけど、新聞記事を集めたり、ネットで情報を集めたり、父親の死の真相を探っている様子。だけど、ここが惜しい。どうしてそんなに熱心に父親の死の真相を探っているのかっていう部分の描写がいま一つ足りない気がする。もっと、小さい頃のジェームズと父親の絡みとかのシーンがあって、どんなにジェームズが父のことを好きだったかということを示すような描写があれば、ジェームズがどうしてこんなに熱心に死の真相を探ろうとしているか、より説得力があっただろうに。

お話としては、CIAのエージェントになるためにどんな訓練を受けるのかってことがわかって面白い。今まで、エージェントになってからのいろんな陰謀やら工作やらをテーマにした映画はあったかもしれないけど、エージェントになる前をこんなにしっかり描写した映画は珍しいんじゃなかろうか。特典映像に、元CIAエージェントが出て来るんだけど、彼のアドバイスをもとに作っているようだから、国家機密に関連しそうな部分以外は本当なんだろう。

CIAエージェントになるまでの訓練と、誰がスパイでその証拠をどう押さえるかっていうサスペンスの部分をとりまぜたストーリー。

でも感想としては、「B級」だな。コリン・ファレルは好きなんだけど、同じ彼の作品なら、「フォン・ブース」とかのほうがずっとおもしろかったよ。

ーーーーーーーーーーーーーネタバレ注意ーーーーーーーーーーーーーーーーー



誰が誰とは言わないけれど、観始めたときから、「まさかこいつが悪者ってことないよね」って思ってた人がスパイだったので、ちょっとがっかりした。この展開が、この作品を一気にB級に押し下げたって感じかな。スパイとして入り込んだあたりも超いいかげんな説明だし。「実は宇宙人のせいでした」っていう作品よりはましではあるんだけど、なんていうかな、まったく脈絡なく「意外な人が犯人」っていうのは、なんかズルい気がして。伏線が張り巡らしてあって始めて、「おもしろい」なのだ。「怪しいけど決定的な証拠はなく」ってずっと引っ張って行くサスペンスの場合は、必ずどういうトリックだったか説明がされるんだけど、この作品ではその部分がほとんどしっかり説明されないから、それががっかりなんだろうな。きっと。作品中、唯一伏線が
張ってあったのは嘘発見機のところだけか。ふむ=結構期待していただけに、ちょっとがっかりさせられた作品。

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

この日記について

日記内を検索