DERAILED

2005年11月17日
日本でもそのうち公開されると思います。
直訳すると脱線なんだけど、クライブ・オーウェン演じる主人公のチャールズがどんどん道を踏み外して深みにはまっていく様が観ていてなんともいえず不安になるというかなんというか。

どうして道を踏み外し始めたのかってことに観客が納得できるように、クライブ・オーウェンの仕事と家庭が最初は丁寧に描かれている。観ているときはそうは感じないけど、こうして振り返ると、なるほどって思うんだよね。この映画の「怖さ」は、こうして道を踏み外して、どんどんどんどん深みにはまっていくってことが、誰にでも起こりうるっていう部分だと思う。

この作品の舞台はシカゴ。10月から始まるんだったかな。9月だったかな。秋の終わりから冬って感じで、雨の日シーンが多いし、寒そうだし、ちょっと陰鬱な感じがこの作品のイメージにぴったりかも。もしこれがカリフォルニアだったら、なんかお空が明るくてちょっと困ったことがあっても「ま、いっか」みたいな感じになっちゃいそうで、主人公が精神的に追いつめられていく様は表現できないかもね。

これはやっぱりストーリーを楽しむお話なので、あまり書かない方がいいかと。私がクライブ・オーウェンを初めて観たのは、「グリーン・フィンガーズ」っていうお話で、彼は弟を殺しちゃって服役中の囚人の役だったんだけど、彼はこういう、「何か問題を抱えて悩む役」がぴったりかも。顔が深刻そうだからね。いわれてみれば「キング・アーサー」もそういう感じだったな。顔は変えられないからしょうがないけど、ニコール・キッドマンみたいに割とどんな役もできる人もいれば、彼みたいに「悩む人」の役しかしない役者さんもいるのね。成功するかどうかは知らないけど、彼の「おちゃらけ笑わせ役」っていうのも、ちょっと観てみたい気がするけど。

「あーもう!どうして次から次へとこの人は深みにはまっていくんだよぉ」っていう風に感じているときに出ている脳波があると思うんだけど、この脳波が、ずーっと最後まで出てると思う。とにかく、最後まで緊張感がある映画だった。

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