映画に限らず、何かに満足するかどうかについては、二つの要素があると思う。
一つはその対象物(ここでは映画ってことにしておこう)、つまりその映画の作品としての質。ま、これは当たり前だね。
でも、評価を大きく左右するのは、「どれだけその作品に期待していたか」だと思う。

「この作品は面白いに違いない」と期待度が高ければ、それだけハードルは高くなり、「並」の品質ではハードルを越せないので、結果として「おもしろくなかった」となる。期待度が低ければ、ハードルは低いので、「並」の品質であれば、ハードルを余裕でクリアし、むしろ「おもしろかった」となってしまう。

人間ですから、評価なんていい加減なもんだね。

で、この作品はどうかというと、最初から荒唐無稽な話だってことはわかっているので、ストーリー展開に関するは期待度「低」。だから、ご都合主義な展開を見せても、それはそれでいいのだ。全体的に評価すれば、私はこの映画を楽しめたなーと。

この作品は、最初からストーリーなんてどうでもいいのだ。
リーズ・ウェザースプーン演じるエルの、「エル ワールド」がしっかり描かれていれば、観る側はそれで満足かも。

彼女の魅力は、いわゆる普通の人だったら「どうでもいい」と思うようなことについて、彼女なりの考え方に基づきこだわり、ただ単にこだわるだけでなく、周りも巻き込んで実際に形にしてしまうところ。周りのことなんてどうでもいいのだ。

そんな彼女は、最初は「なんだこいつっ!?」と拒絶されたりするんだけど、だんだん周りの人間をも魅了して味方にしちゃう。
一作目で見せた「自分で一生懸命努力もする」という部分も、たくさんの人を味方につける理由だったりして。

ファッションからインテリアまで、いわゆる「女の子チック」な「エル ワールド」を展開しつつ、自分の目的に向かって突き進む姿は、観ていてこっちも気持ちがいい。映画の中で彼女を応援するほかの登場人物たち同様、観ているこっちまで応援しちゃったりして。

人気作の2作目というと、ハズレのことも多いんだけど(最近では「デンジャラス・ビューティー2」が大ハズレだったな・・・)、今回は満足。1作目で作り上げたエルの魅力を損なうことなく、政治の世界をやや皮肉りながら、彼女が大活躍するこの作品は、おそらく作る側も楽しみながら作っていたに違いない。登場人物の魅力だけで最後まで観られる作品はそう多くはないと思うんだよね。

1作目で注目されたリーズ・ウェザースプーン。
今こっちでは、彼女が主演または準主演で出てくる2作が公開間近。
いやいや売れっ子ですわー
めちゃくちゃ美人とは、私は思わないんだけど、愛嬌のある顔ではあるよね。

公開間近の作品のうち、Just Like Heavenという作品は、観に行こうと思ってるんだ。近所のサンフランシスコが舞台だからね。わざわざその場所を訪ねるってことはなくても、たまたま足を運んだときに「あ、ここは映画の中に出てきたところだ」って気づくのはとても面白いと思うし。

そんなわけで、私は大満足のこの映画。でもどうでしょう。万人受けはしないかな。特に男性にはうけないでしょう。この作品は女の子向けってことで。

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