タイムライン

2005年6月20日
この作品、劇場公開中は「B級作品のにおいプンプンですわ〜」なんて思ったりしていたんだけど、観てみると実はそれなりに楽しめたりして。少なくとも、『嗤う伊右得門』よりはよかったよ。間違いないっ!あーあ、私、永井秀和結構好きだったんだけど、なんだかすっかり見かけなくなっちゃって。あんまりテレビも見る方じゃないから、私が見てないだけなのかもしれないけど、それにしたって見かけないと思うの。お笑いの世界も移り変わりが激しいよね〜波田陽区も結構好きだったんだけど、最近じゃ「うちくる」以外では見かけないしな〜残念っ!

って、だいぶ話がそれちゃったんだけど、この作品のおもしろさは、二つのタイムトラベルの対比にあると思うんだよね。一つは、文字通り、科学的に時間をさかのぼること。物理だのなんだの、小難しいことはよくわからないし、現実的にこんなことが可能なのかどうかはわからないけど、科学的に一瞬自分の体を全部分子レベルにまで分解して、そしてある時間のある場所に移してまたもとの人間の形に戻すという手法。で、もう一つのタイムトラベルは、考古学。例えば「インディ・ジョーンズ」シリーズとか「ハムナプトラ」とか、考古学をテーマにした作品が人気なのは、その作品の中では、観ている側は、過去のタイムスリップして、実際自分の目で、その時代に起こったことを見ているような気分になれるからじゃなかろうか。だから、考古学もタイムトラベルの一つと考えていいかと。作品の中で、登場人物の一人が、過去こそ面白いっていうんだけど、それには私も賛成。自分たちの先祖がどんなことを考え、どんな風に暮らしていたのかということを、直接その場に行くんじゃなくて、残された手がかり、それは遺跡だったり壁画だったり文献だったりする訳だけど、その中に隠されたヒントをつなぎ合わせて推測するという作業はとても面白いと思う。吉村作治先生がエジプトでの発掘に夢中になる気持ち、わかるもの。私の母も、私の夫も、もしそれでご飯が食べて行けるなら、考古学をやりたかったいっていた。私が高校生とか大学生とか、将来何になろうかと考えていた頃には考古学をやりたいなんてことは思いつきもしなかったんだけど、今になったら、そういう人生も面白かったかもね〜なんて思ったりするもの。もちろん、それでご飯を食べられるようになるにはかなりの苦労を要すると思うんだけどね。

全然知っている俳優さんとか出てなかったんだけど、結構面白かった。容赦なく登場人物が死んで行くのもけっこう意外な展開だったしね。この作品は確か1500年代の英仏100年戦争の頃を舞台にしているんだけど、そのときに使っていた投石機って、1100年代を描いていた「キングダム・オブ・ヘブン」と比べてほとんど進歩がなかったような・・・当時の進歩はゆっくりしたもんだったのね。同じスピードだったら、この世の中にはまだ核爆弾なんてものも生まれずにすんだかもしれない。

そんなわけで、結構楽しめた作品だったのでした。

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