ロング・エンゲージメント
2005年3月14日時間があったので映画館に行って、「何か今まで観てないやつでやってるかな?」ということで観たのがこの作品。そんなに期待してみた訳じゃないんだけど、まあ可もなく不可もなく。
まず一番のびっくりは、「なぜこのフランス映画にジョディー・フォスターが?」ってこと。ものすごく地味に、そしてほんとにちょっとした役で出ている。どうして?どうしてこの映画に彼女が、しかもこんなちょぴっと出ているのか、とても不思議。他のキャストはほとんどフランス人だと思われるのに。
他にこの映画の中で印象的だったのは、ロマンスものと思っていたわりには戦争のシーンがリアルで驚かされたこと。描かれているのは第一次世界大戦なんだけど、飛行機、毒ガス、戦車、機関銃など、近代戦争の武器が登場し、たくさんの人間が死ぬ様子はかなりリアルに描かれていたと思う。水浸しの塹壕の中をじゃぶじゃぶ歩いたり、絶望的な戦いに出るのがイヤで、自分の手を撃ってケガをしたり、上官のせいで一兵卒の命がとても軽々しく扱われたり。生き残ること自体が奇跡のよう。そんな戦いの中で戦死したと伝えられた婚約者を捜し続けるマチルドが、少しずつ、でも一歩ずつ確実にいろんな手がかりを見つけ出して婚約者の行方をたどるってお話。
戦争の惨いシーンがあるかと思えば、ちょこちょこ笑えるシーンも挟み込まれている。私が好きだったのは、マチルドに手紙を届けに来る郵便屋さんが自転車で乗り付けるときに、マチルドが住んでいるおじさん&おばさんのおうちの砂利を蹴散らして自転車を止めること。
2,3回その調子で砂利を蹴散らしまくっていたら、ある日やってきたときに郵便屋さんは自転車で転んでしまう。その理由は、いつもあまりに砂利を蹴散らされるので、おじさんが仕返しに砂利を庭から取ってしまい、その結果滑らなくなって郵便屋さんは転んでしまったということ。こういう、お話の本筋とは全く関係ないけど、マチルドと彼女を取り囲む登場人物たちが、とても愛すべき人々として描かれているのが観ている側の心をちょっとほっとさせる。
あ、そうそう。もう一つ疑問に思っているのは、この作品の中で描かれる1920年頃のフランスでは、本当にまだギロチン処刑が行われていたんだろうか?映画の中で実際にギロチン処刑の様子が描写されているシーンがあるのだけれど、たった80年ちょっと前までギロチン・・・ちょっと信じがたい。と思って調べてみたら、フランスでは1981年に死刑制度自体が廃止されているのだけど、その前、1977年の処刑までどうやらギロチンが使用されていたらしい。なので1920年のこの映画の時代にギロチンで処刑されること自体は不自然なことではないのね。ひゃー。
とりたてて感動したわけでもないし、ハラハラドキドキのミステリーだったわけでもないし。でも、まあそんなに悪い作品ではないかな。ロマンス映画としてみるよりも、マチルドが婚約者の行方を追い求める間に出会うたくさんの登場人物たちの人間的な魅力を楽しみながら観るのがよいのかもしれない。
まず一番のびっくりは、「なぜこのフランス映画にジョディー・フォスターが?」ってこと。ものすごく地味に、そしてほんとにちょっとした役で出ている。どうして?どうしてこの映画に彼女が、しかもこんなちょぴっと出ているのか、とても不思議。他のキャストはほとんどフランス人だと思われるのに。
他にこの映画の中で印象的だったのは、ロマンスものと思っていたわりには戦争のシーンがリアルで驚かされたこと。描かれているのは第一次世界大戦なんだけど、飛行機、毒ガス、戦車、機関銃など、近代戦争の武器が登場し、たくさんの人間が死ぬ様子はかなりリアルに描かれていたと思う。水浸しの塹壕の中をじゃぶじゃぶ歩いたり、絶望的な戦いに出るのがイヤで、自分の手を撃ってケガをしたり、上官のせいで一兵卒の命がとても軽々しく扱われたり。生き残ること自体が奇跡のよう。そんな戦いの中で戦死したと伝えられた婚約者を捜し続けるマチルドが、少しずつ、でも一歩ずつ確実にいろんな手がかりを見つけ出して婚約者の行方をたどるってお話。
戦争の惨いシーンがあるかと思えば、ちょこちょこ笑えるシーンも挟み込まれている。私が好きだったのは、マチルドに手紙を届けに来る郵便屋さんが自転車で乗り付けるときに、マチルドが住んでいるおじさん&おばさんのおうちの砂利を蹴散らして自転車を止めること。
2,3回その調子で砂利を蹴散らしまくっていたら、ある日やってきたときに郵便屋さんは自転車で転んでしまう。その理由は、いつもあまりに砂利を蹴散らされるので、おじさんが仕返しに砂利を庭から取ってしまい、その結果滑らなくなって郵便屋さんは転んでしまったということ。こういう、お話の本筋とは全く関係ないけど、マチルドと彼女を取り囲む登場人物たちが、とても愛すべき人々として描かれているのが観ている側の心をちょっとほっとさせる。
あ、そうそう。もう一つ疑問に思っているのは、この作品の中で描かれる1920年頃のフランスでは、本当にまだギロチン処刑が行われていたんだろうか?映画の中で実際にギロチン処刑の様子が描写されているシーンがあるのだけれど、たった80年ちょっと前までギロチン・・・ちょっと信じがたい。と思って調べてみたら、フランスでは1981年に死刑制度自体が廃止されているのだけど、その前、1977年の処刑までどうやらギロチンが使用されていたらしい。なので1920年のこの映画の時代にギロチンで処刑されること自体は不自然なことではないのね。ひゃー。
とりたてて感動したわけでもないし、ハラハラドキドキのミステリーだったわけでもないし。でも、まあそんなに悪い作品ではないかな。ロマンス映画としてみるよりも、マチルドが婚約者の行方を追い求める間に出会うたくさんの登場人物たちの人間的な魅力を楽しみながら観るのがよいのかもしれない。
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