前作「ボーン・アイデンティティー」の続編。で、ちょっと気になるのが、この映画のCMを当初テレビで流し始めた頃は、「あれから2年・・・」なんてやっていたのに、最近のCMではそうは言わない。「続編か。じゃ、前作観ていないから前作をビデオでチェックしてから観に行くか」とかって出足が悪くなるのを恐れての戦略なんだろうか?会社で同僚達と話していても、「え?あれって続編なんですか?知らなかった!」という人もいるくらいだから、前作を観ていない人もとりあえず観に来させようという魂胆か。いやいや、別にいいんですけど、もしこんな考え方に基づいて「あれから2年・・・」って言う部分を消しちゃったんだとすると、なんか小賢しいって感じでいやだな。だって、やっぱり前作観ていた方がいいと思うもの。これから観に行こうとしている人で、まだ前作を観ていない人は、とりあえず前作を観て下さい。今すぐビデオなりDVDを借りて、それから劇場に行かれるのが良かろうかと。

前作もそうだったけど、マット・デイモンの抑えた演技がきいている。マット・デイモンには、例えばブラッド・ピットにあるような派手さはないと思うんだけど、この役にはぴったりなのかな。CIAの諜報員や暗殺者なんて目立っちゃいけないわけだから、普通っぽい彼のような人こそが適任なのかもしれない。とにかく、この作品にはきちんとストーリーがあって、きちんと楽しめる。(「オーシャンズ12」に裏切られたのがちょっとトラウマになっている私・・・)テレビでCMガンガンやっていて、その各シーンのつなぎ方をみて「こういうストーリーなのかな?」と想像して観に行くと、意外にそれとは違うストーリー展開だった。私が勝手にストーリーを想像していただけではあるけど、その意外な展開にちょっと驚かされたのも楽しめた。

冷酷な暗殺者のようにも思えたボーンが、マリーを亡くして、彼女の遺留品を全部焼くんだけど、彼女と二人で写った写真だけは焼かずに持っているっていうのが切ない。暗殺者として訓練されたボーンが一時でも人間らしい感情を取り戻すことができるのが彼女と一緒にいるときだったのかも。鞄の中に入っている写真以外には、そんな甘ったるさを感じさせるシーンはほとんどないんだけど、それすら計算されてのことのように思える。

マット・デイモンによれば、今回の作品の一番の見せ場はカーチェイスのシーンだって。で、その見せ場シーンもいよいよピークに差し掛かってくると、もう動きが早くすぎて、全然目がついていけない。っていうか、カメラもついていけてない?目はグルグル、手には汗、肩には力って感じが続いて、一気に脱力。確かに迫力ありました。そして、観終わった後はちょっと疲労感が。力入ってたのね。いや〜ちかれました。

そんなわけで、この作品はオススメ。アクション満載のこの映画は、「ミュージカルなんてちょっとかったるい」といった人も絶対に楽しめる。この作品のおかげで「オーシャンズ12」のトラウマがだいぶ解消されたね。

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