ターミナル

2005年1月15日
CMを見ている限りでは、なんか涙ポロポロの感動の作品なのかなと思っていたんだけど、どちらかというと、ケラケラ笑っちゃうコミカルなシーンが多い作品。観終わった後の感じもさわやかで、良い作品だった。多くの人に受け入れられる作品なんじゃなかろうか。

この作品、本当に空港で暮らすことになってしまったモデルがいるんだって。映画の中での舞台はNYのJFK空港だけど、そのモデルとなった人物はシャルル・ド・ゴール空港になんとなんと16年も暮らしていたんだとか。つい最近その空港から出たと聞いたけど、空港から出てどうしたんだろう?

今回舞台となる空港のシーンは、実は全部この映画のために造られたセットなんだって!!
だって、すごい広さなんだよ。空港の全景を撮るようなシーンもあるけど、これがセットだとはとても信じられない広さ!やっぱり違うね〜ハリウッド映画は。もちろん、お金をかけたから必ずいい作品が出来るというわけではないのだけど、「製作費負け」しない作品には仕上がったんじゃないだろうかね。

ケラケラ笑えるっていうのは、例えば英語のわからない日本人が何を言われても「イエス!イエス!」っていいつづけてとんでもないことになったなんて笑い話があったと思うけど、それと同じ質の笑い。トム・ハンクス演じるビクターと、法律の隙間にはまりこんだビクターを疎んじる空港職員とのやりとりの中で、「通じたようで通じてない」とか「全く通じてない」とかっていう状況がかなり笑える。

前に「ラブ・アクチュアリー」って作品を観て、このダイアリーでも紹介したと思うんだけど、その作品はたしか、最初と最後が空港でのシーンなんだよね。空港では、出会いと別れのドラマが数多く展開されているっていうようなイントロ&エンディングなんだけど、この「ターミナル」も含め、空港っていうのは創り手の感性を刺激するところなのかも。
「ターミナル」は、ビクターって言う主人公を軸とした一つのドラマが映画のほとんどを占めるけど、それでも、ビクターが縁でカップルが出来たり、自分のこれまでの生き方にけじめをつけようとしたり、他人のために自分の生活をかけようとしたり、周りの人間のドラマもそれなりに描かれていて、そういうのにも注目しながら観てもまた楽しいかも。

作品にはとても満足しているんだけど、敢えて、敢えて難クセつけさせて頂くとすると、「優等生的作品で、パンチはなかった」ってことかな。言葉が通じない同士のおかしなコミュニケーションは笑えたし、まとまりのある良い脚本なんだけど、インパクトっていう点ではそれほどでもなかったといえる。作品的にはオススメなんだけどね、なんでしょう、最近はただ単に「良い作品」というだけでは満足できないようになってきちゃったのかもしれないな〜

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