スカイキャプテン

2004年12月15日
正直言ってそんなに期待してなかったんだ。ジュード・ロウとグイネス・パルトロウとアンジェリーナ・ジョリーが出演しているっていうだけで、「俳優だけで客を集める映画?」と思ってしまっていた。でも、そんな予想に反して結構おもしろかったのよね〜

まず、舞台は第1次大戦後のアメリカという設定だと思う。でもあまり深く考えない方がいい。これはこれで、歴史上の事実とは切り離された独自の世界だと思うことにしよう。最初は高層ビルに飛行船を着岸(?)させる所から始まるのだけど、ここで「へ〜」と思ってしまった。先月NYに行ったときにエンパイヤステイトビルに登ったんだけど、その時借りたオーディオガイドでも同じことを言っていたから。このビルが立てられたときは、屋上に飛行船を着岸させることを考えていたらしい。ところが、いつもあまりに強い風が吹いて飛行船を安定させることが出来ないために結局一度も飛行船はエンパイヤステイトビルには着岸できなかったらしい。その日はものすごい強風で、本来なら展望台フロアは外に出られるのだけど、飛ばされそうだし外には出られなかった。そんな強風の日だったからその解説は妙に説得力あったな。ま、そんなことはさておき、映画ではちゃんと飛行船はビルに着岸するのだ。でもさ〜仮に着岸できたとしても、飛行船とビルの間を行き来するのって相当怖いと思うな〜
誘拐されるみたいに何か大きな袋に入れられて、多少乱暴に扱われたとしても下が見えない状態で船とビルの間を行き来したいものだ。自分の足で、なんて言われたら足がすくんで乗ることも降りることも出来ないに違いない・・・

時代設定がそんな感じだから、マシン達もどこか古くさい。その当時にはもちろんなかったと思うけど、この作品の中では現代でも使えそうなハイテクなマシンがたくさん出てくる。デザインこそ古くさく作っているけど、性能的にはジェームズ・ボンドも思わず使いたくなっちゃうくらいのハイテクマシン揃い。空を飛んでいた飛行機がそのまま潜水艇になったり、今で言う空母がそのまま空に浮かび上がったような「移動式滑走路(?)」とかね。飛行機が潜水艇に変わる瞬間の、プロペラが羽の前方から後方にスライドしていくところなんてかなり私の心の琴線に触れました。ちなみに出てくるロボットもやっぱりデザインは古くさくて、2種類出てくるんだけど、そのうちの一つは「天空の城ラピュタ」みたいな感じ。そっくり。

そんなわけで、「キャストだけで客を呼ぶ映画」と思っていた割には、キャスト以外のところで十分楽しませてもらった。あとは、グイネス・バルトロウとジュード・ロウとアンジェリーナ・ジョリーの絡みを楽しめばよいかと。グイネスとジュードは元恋人同士という設定で、お互い憎まれ口ばかり叩いている。そのセリフが結構おもしろくて、こちらの方も楽しめた。アンジェリーナも「ここで現れるか!」という感じだったし。変にロマンスを盛り込むんじゃなくて、どちらかというと笑いのネタとして、スパイス程度にこの映画に加えたという感じがかえってよかったかも。

敢えてこの映画の難点をあげるとすると、私としては博士達が命を失う羽目になっても隠し通し最後はグイネスに預けたブツの意味が、映画の中ではたったの一言の説明で終わってしまったことと、敵である天才博士がどうしてそんな結末を迎えたのかについてもあまり説明がなかったことかな。別にそれについて詳しい説明がなかったからといってストーリーが台無しというわけじゃないんだけど、「どうして?」という疑問が私の中には残ってしまったのでした。ただ、そういう意味では、やや小難しくなりがちなそういうあたりの説明を省いたことで最後まで一貫してこの作品の軽くて面白い感じが失われずにすんだのかもしれない。

そんなわけで、そんなに期待していなかった割にはこの作品もなかなか楽しめた。続編を作ってもよいかなと思うくらい。

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