コラテラル

2004年12月8日
もっともっとアクションムービーかと思っていたけど、これはアクションムービーと言うよりは人間ドラマって感じだったように思う。結構地味。でも、がっかりする地味さじゃなくて、「渋い映画作ったな〜」って感じ。

観る前の私のイメージでは、ダイ・ハード3みたいな、二人組ドタバタ系のアクションムービーを想像してた。ま、ダイ・ハード3ではお互いが悪態つきながらも協力し合っているのに対し、今回はそもそも協力関係にはないという点で大きく違っているけど。だけど、作品中ではあたかも二人がチームであるかのように思えるシーンもあったりして。

私は気づかなかったんだけど、冒頭のほんの一瞬、トム・クルーズ扮するヴィンセントが空港で鞄をすり替えるシーンがあるんだけど、その時に鞄を持ってきたのは、「トランスポーター」に出演していたジェイソン・ステイサム。他の映画では主役を張る彼が、どうしてこんなちょい役なのかと思ったけど、ちゃんと「トランスポーター」として出てるのね。ヴィンセントは依頼主に顔を見せない主義らしいので、依頼主から彼への武器や資料の受け渡しはトランスポーターのような人を使わないとだめってわけか。納得。

人間ドラマっぽいと言ったのは、この映画の中ではアクションムービーでは普通はなさそうな、登場人物の心の中をちらりと見せるようなシーンがあるところかも。ヴィンセントが自分のターゲットの一人を殺しに行くときにものすごい騒動が起こるんだけど、危うく殺されかけたマックスを思わず助けて、セリフはないんだけど「なんで助けたんだろう?」って自問自答するかのような表情のシーンもある。

それから、ヴィンセントに脅されつつ、仕事場まで運ぶ役になってしまったマックス。彼は自分の夢を実現するために今はタクシードライバーをしているっていう設定で、将来はリムジン会社を自分で経営するのが夢だと、この映画の中で2回ほど話すシーンがある。で、もうストーリーも佳境にさしかかった頃に、そんなことを言いつつも結局思い切って踏み出すことが出来ず12年間もタクシードライバーをやっていることについてヴィンセントに責められ、自分でもその勇気がなかったことを認めたりする。これもやっぱり人間ドラマって感じ。

全然ストーリーとは関係ないんだけど、マックスを演じているジェイミー・フォックスは私と同じ誕生日だ。ちょっと親近感。

この作品、あまりヒットしなかったみたいだけど、私みたいに派手なアクションを期待して観に行った人にとっては期待はずれな結果なのかも。私もアクションムービーと思っていたその点については裏切られた訳だけど、でも結構良かったと思う。

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