処刑人

2004年5月15日
近所のTSUTAYAに「元気爆発コーナー」みたいなのがあって、「ま、元気が出るって言うならきっとおもしろいんだろう」と思って借りてきたのがこの作品。とても不思議なテイストの作品だったけど、確かにおもしろかったし、まあ元気でたといえば出たかも。少なくともギャング・オブ・ニューヨークよりはずっと楽しめたわ。この「もっともっと」をもしもTSUTAYAの人が読むことがあれば、「ナイス・チョイス!」と言いたいわ。

ちょっとスラムっぽいところで暮らしている兄弟がいるんだけど、やたら信心深い。しかも、「こいつらいったい何者なんだ?」っていうくらい、やたらいいろんな国の言語がしゃべれたりする。そんな二人になにやら神のお告げがあって、彼らは手当たり次第にマフィアなんかをやっつけていく。そっか!この作品は、昔から「暴れん坊将軍」とか「水戸黄門」なんかを見ながら育った、勧善懲悪で、悪い奴がやっつけられるとすっきりするっていう私の感性に見事ヒットしちゃったのか。

やってることは凄惨な大量虐殺だったりするんだけど、行き当たりばったりで、特に強くもなさそうな二人がなにやら上手くマフィア達をやっつけていくのは結構面白い。そしてそれを捜査するFBIの捜査官は、スパイダーマンでゴブリン役だった人で、優秀だけどかなり自分に酔いしれているっぽい役を「あんたいつもそうなんじゃないの?」って思うくらい完璧に、滑稽に演じてた。

この作品のちょっと変わった手法としては、兄弟とその友達がどんなふうにマフィア達をやっつけたかっていうのを、時系列的に順番に並べるんじゃなくて、「彼らはどんな風にマフィア達をやっつけたでしょうか?」「正解はこちら!」みたいに再現映像っぽく描いているところかもしれない。この手法は最後にはもっと発展して、現実にはその現場にいなかったFBI捜査官達と、実際起こったこととを同じ画面に映し出したりもするからおもしろい。

この兄弟の一人は、今ダーバンのモデルさんをやっている人。(名前覚えらんないんだけど)DVDの特典映像でキャスト紹介があったんだけど、「そういえば東京駅のダーバンの看板にいるかも」なんて思ってしまった。

そんなわけで、そんなに話題になっていた作品だとは思わないけど、あまり悲しいこともないし、やっつけられるのがギャングって意味では結構すっきりするし(私の感覚ではね)、気軽に観られて楽しめる作品といえるかな。ただ、最後まで「こいつらいったい何者なんだ?」っていうのは謎だし、なんでこんなことするのかっていう動機づけのようなものはきちんと描かれていないので、「何でこの人達はこういうことするんだ!」っていうところにこだわってはいけません。

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